“M”の集大成
BMW伝統の高性能セダン「M3」に、さらに動力性能を突き詰めた上級グレード「コンペティション」が登場。よりパワフルなエンジンと専用チューニングの足まわり、そして多彩なセッティングを可能にする可変制御システムがかなえる走りを試す。
お得になったハイパフォーマンス
M3には現在、2種のグレードがある。現行ラインナップとなったのは2017年5月9日のことだ。M3(とクーペの「M4」)全体がマイナーチェンジされて、アダプティブLEDヘッドライトやハーマンカードンのオーディオ、カーボン内装トリムなどが標準化されたのと同時に、今回の主題である上級の「M3コンペティション」が追加となった。
素のM3とコンペティションのちがいは、以前にあったオプションの「コンペティションパッケージ」の内容と実質的に同じ。機能面では、専用の鍛造20インチホイール+20インチタイヤや、制御変更と専用エキゾーストによりノーマル比で19ps増強した高出力エンジンに加え、標準装備されるアダプティブMサスペンション、横滑り防止装置のDSC、アクティブMディファレンシャルがそれぞれ専用セッティングになる。
加えて内外装でも、高輝度ブラック仕上げのキドニーグリルとブラッククロームのテールパイプ、青/赤のMストライプが織り込まれたシートベルト、軽量構造の専用スポーツシートが備わる。
ちなみに、マイチェン直前のM3の本体価格は1163万円、コンペティションパッケージのオプション価格は98万1000円だった。これを合計すると1261万1000円だ。対して、最新のM3コンペティションは1256万円だから、マイチェンによる装備充実が図られながらも、額面では5万1000円の値下げとなった。それどころか、素のM3はマイチェンで22万円値上げされたから、純粋な“コンペティション代”は27万1000円も安くなった……との計算も成り立つ。M3のコンペティション仕様をねらっていた向きには“祝・正式グレード昇格!”だろう。
ついでにいうと、連続可変ダンパーのアダプティブMサスペンションは、すでに素のM3のオプションリストから姿を消している。同サスが専用セッティングというのがコンペティションの売り文句のひとつのはずだが、今やM3/M4に普通のアダプティブMサスペンションは存在しないわけだ。...