10月4日にパリロンシャン競馬場で行われるカタール・凱旋門賞(G1・芝2400m)を前に、昨年覇者ダリズとヴァランディールを送り出すF.グラファール調教師が9月29日、記者会見に出席した。ダリズについて「非常に良いコンディションにある」と語り、連覇へ向けて順調な調整過程を明かした。
当初出走を予定していたサンリーは同日朝に回避。グラファール厩舎はダリズ、ヴァランディールの2頭で凱旋門賞に臨む。
4歳のダリズは昨年の凱旋門賞を制覇。今季もガネー賞、イスパーン賞とG1を連勝し、前走のフォワ賞(G2)も勝利した。プリンス・オブ・ウェールズSでは3着に敗れたものの、アガ・カーン・スタッドのレーシングマネージャー、ネモーン・ルース氏は当時について「体調が良くなかった」と説明している。
火曜日朝の最終追い切りでは、4頭での調教の4番手を進み、手応え十分のまま楽にフィニッシュ。グラファール師は「ミカエル(バルザローナ)も非常に満足しているようだった。フォワ賞の前よりシャープだと感じていた」と話した。
「馬は非常に良いコンディションにありました。凱旋門賞前として、まさに私が望んでいた調教でした」
フォワ賞後は回復期間を設けた一方、凱旋門賞へ向けては「100%の状態でなければならない」と調整を進めてきた。先週と今回の追い切りを重要なポイントとして挙げ、「すべてうまくいった。ここからは何も変えず、この状態で日曜日を迎えたい」とした。
昨年は道悪の2400mで凱旋門賞を制したが、グラファール師は馬場について「昨年、馬場が合ったから勝ったわけではない」と強調する。
「ダリズには速い流れが必要です。ペースが速ければ速いほどいい。ものすごい加速力を持っています。良馬場でもまったく構いません。良馬場なら彼の強烈な加速力を発揮できます」
さらに、これまで自身が管理した馬との比較についても、「馬体と加速力という点では、これまで私が管理した中で最高の馬だと思っています」と評価した。
アガ・カーン・スタッドにとって、所有馬による凱旋門賞連覇への挑戦は今回が初めて。過去に凱旋門賞を制した馬はいずれも翌年まで現役を続けなかったという。ルース氏は「連覇は非常に大きな挑戦。難しいことは分かっていますが、彼には必要な資質がすべてある」と話した。
3歳ヴァランディールもニエル賞Vから挑戦
もう1頭のヴァランディールは、9月のニエル賞(G2)を勝って本番へ向かう3歳馬。春から夏にかけて精神面、肉体面ともに成長したといい、グラファール師は「今もまだ成長を続けている。挑戦するに十分値しますし、競争力もある」と説明した。
現時点での2頭の比較について、ルース氏、グラファール師ともに「ダリズの方が上」としながらも、ヴァランディールには3歳馬の斤量面での利点があり、近走で成長を続けている点を挙げた。
騎手はダリズにミカエル・バルザローナ、ヴァランディールにクレマン・ルクーヴルが騎乗する。ダリズについては凱旋門賞が現役最後のレースと決まっているわけではなく、結果を見た上で年内に海外で再び出走する可能性も残されている。