市場へのメッセージ
「BMW X3」に新たなエントリーグレードの「オリジナル」が登場。装備の厳選によって価格抑制を図ったとのことだが、人気のディーゼルエンジン搭載車では、なんと基準車から100万円近く引き下げたというから見逃せない。安かろう悪かろうのはずはないと思いつつも、その仕上がりをチェックした。
最適化の意味とは
BMWが新たに設定したオリジナルというグレードの「1シリーズ」「X1」に試乗した。いずれもBMWの原点を見つめ直し、クルマの本質を追求したというモデルである。もう一度確認しておくが、BMWはオリジナルのシリーズを廉価版とは考えていない。「駆けぬける歓び」「BMWらしいデザイン」「最新のデジタル体験」「安心と安全(先進運転支援システム)」の4項目を重視して装備内容を厳選したモデルという位置づけだ。
従来のモデルからの引き算ではなく、装備の最適化だと主張している。最適化という言葉は、ある条件(制約)を守りながら、目的とする数値や成果を「最大」または「最小」にする一番よい答え(最適解)を見つけることを意味する。多くのユーザーに届けるという意味でマーケティング的には正しいが、最適解はともすれば無難な選択に収まってしまうことになりかねない。BMWは最大公約数的な商品とは対極のものづくりを志向してきたメーカーだったはずだ。元からあった魅力が最適化で失われてしまったのでは元も子もない。
そんなことはもちろん承知のうえだろう。市場に最適化するということではなく、BMWを好むユーザーにとっての価値を高めることを目指している。「120オリジナル」と「X1 sDrive20iオリジナル」は、コアの要素を損なうことなく手に入れやすい価格のモデルに仕上がっていた。「BMWらしさを味わえる」×「日本で日常的に使える」×「比較的現実的な価格」という3つの条件が重なるポイントを追求しているのだと思う。...