「昇進して管理職になりたい」と希望を持つ若手ビジネスパーソンが激減していると言われています。「責任ばかり重くて割に合わない」「上司がいつも辛そうに働いていて、ああはなりたくない」――。巷では、こうした管理職の過酷さを表す言葉として「罰ゲーム」という表現まで使われるようになりました。しかし、これは単なる若者の甘えと切り捨てて良いのでしょうか。実は、管理職を取り巻く健康と労働の環境は、データで見るとかつてないほどシビアな状況にあります。話題の書籍『働き方の科学』より、管理職が直面している残酷な真実を紹介します。(構成/ダイヤモンド社・上村晃大)
管理職は本当に「罰ゲーム」なのか?
ここ最近、「管理職は罰ゲーム」という認識が広がっています。
責任の重さや業務範囲の広さ、上司がいつも辛そうに見える、などの理由で、管理職を志す若手ビジネスパーソンが減っていることを受けて広まったようです。
実際のところはどうなのでしょうか。果たして本当に、管理職は「罰ゲーム」と思われるほど過酷と言えるのでしょうか。
書籍『働き方の科学』では、2000年代を境に、管理職を巡る状況が大きく変わったと述べています。該当箇所を引用しましょう。
「働き方改革」のしわ寄せをすべて受ける管理職
とはいえ、近年は「働き方改革」で労働環境は改善されているのでは、と思う人もいるかもしれません。しかし、改善されているのは一般の労働者のみで、管理職はそのしわ寄せを受けていると指摘した調査があります。
これでは、管理職を目指そうというのも無理があるでしょう。
『働き方の科学』では、管理職が報われるかどうかは、職場の制度設計に大きく左右されていると指摘した上で、管理職が生き生きと働くことができる組織づくりが日本企業の課題になっていると述べています。