想像をかき立てる4ドアアストン
「アストンマーティン・ラピードS」は不思議な存在だ。ある時はスポーツカー、またある時はフォーマルサルーン、そしてハッチゲートを開ければ“ユーティリティービークル”に早変わり。しかしてその実体は……。 特別仕様車「シャドーエディション」に試乗した。
ピークパワーが573psへ
アストンマーティンがほしい。でも、リアシートもほしい、という人のためのクルマがラピードである。 アストンのVHプラットフォームを拡大して、リアドアと後席2座を増設した。エンジンはヴァンキッシュSやヴァンテージにも使われる自然吸気6リッターV12“AM29”ユニット。ZF製8段ATをリアに置くトランスアクスルの後輪駆動であることも他のアストンと同じだ。
ストレッチされたアルミフレームのボディーは、全長5019mm、全幅1929mm。テールゲートを開けると、後席うしろには荷室らしい荷室もある。いちばん積めるアストンであることは間違いないが、前後重量配分49対51というウェイトバランスのよさは相変わらずだ。車検証の前後軸重は、前1000kg/後1020kg。アルミボディーをもってしても、2tを超す重厚長大4シーターである。
ラピードが登場したのは2010年。4座でもまぎれもないアストンマーティンであることをアピールするために、ウルリッヒ・ベッツCEO(当時)らのドライビングでその年のニュルブルクリンク24時間レースに参戦し、クラス2位を獲得している。2013年には現行のラピードSに進化して、477psから558psにパワーアップした。今回試乗したのは、シャドーエディション(2553万4983円)。出力をさらに573psまで上げ、専用の内外装色を与えたラピードSの最新モードである。...