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「聞き上手」な人が、丁寧な言葉遣いをしない“深い理由”


多くの企業で「1on1」が導入されるなど、職場での「コミュニケーション」を深めることが求められています。そのためには、マネジャーが「傾聴力」を磨くことが不可欠と言われますが、これが難しいのが現実。「傾聴」しているつもりだけれど、部下が表面的な話に終始したり、話が全然深まらなかったりしがちで、その沈黙を埋めるためにマネジャーがしゃべることで、部下がしらけきってしまう……。そんなマネジャーの悩みを受け止めてきた企業研修講師の小倉広氏が、心理学・心理療法の知見を踏まえながら、部下が心を開いてくれる「傾聴」の仕方を解説したのが『すごい傾聴』(ダイヤモンド社)という書籍。「ここまでわかりやすく傾聴について書かれた本はないだろう」「職場で活用したら、すぐに効果を感じた」と大反響を呼んでいます。本連載では、同書から抜粋・編集しながら、現場で使える「傾聴スキル」を紹介してまいります。

「傾聴」に、「丁寧な受け答え」はいらない

「傾聴する」という言葉から、皆さんはどんな「話の聴き方」をイメージをするでしょうか?

おそらく、神妙な面持ちで、丁寧な受け答えをする「姿」を想像されるのではないでしょうか。私も、かつてはそんなイメージを持っていました。

しかし、心理療法の勉強を始めてから、そのイメージは決定的に覆されました。師匠の心理療法を受けた時に、師匠が「言葉」を削って、ズバズバと私に質問を投げかるのに「衝撃」を受けたのです。

あの時、私は、しどろもどろになりながら、抽象的な表現で「相談内容(主訴)」を伝えたのですが、そんな私に対して遠慮することなくズバリこう言ったのです。

「何に困っているの?」

そこには、特段、私の「悩み」に寄り添うようなニュアンスは微塵もありません。ただ、短い言葉で「何に困っているの?」と尋ねられたのです。

そう問われた私は、もっと師匠に伝わるように「自分の困りごと」を伝えなければと思い、あれこれと言葉を尽くそうとしました。しかしその後も、私が意味のはっきりしない「曖昧言葉」を使って、抽象的な話をするたびに、師匠は、次のように必要最低限の文字数で切り返してきました。

「どういうこと?」

質問は1文字でも2文字でも言葉を削る

そこには、私が想像していた「丁寧な受け答え(伝え返し)」をする姿は全くありませんでした。師匠は、1文字でも2文字でも言葉を削って、とにかく短い言葉で返すことを徹底されていました。「冗長さ」を徹底的に排除していたとも言えるでしょう。

そして、その短い言葉が、私の胸にズバンと響き、その言葉をきっかけに、私の中で次々と反応が連鎖。それまで気づかなかった、自分の感情や本音に出会うことができたのです。

これは、私にとって衝撃であるとともに、大いなる学びでした。
その後、私自身がカウンセリング経験を積む中で、「聴き手の言葉が多くなると、逆に話し手の言葉が減っていく」ことを身をもって学びました。聴き手が多く話すと話し手の「感情」が引っ込んでしまうのです。

それでは、相手の「感情の表出」をサポートする「傾聴」をすることはできません。質の高い「傾聴」をすることで、相手の「(特に抑圧しがちなネガティブな)感情」を引き出し、それを相手自身が存分に味わい肯定していくために最も重要なのは、「聴き手が言葉を削る」ことです。質問する時には1文字でも2文字でも削ることを意識すべきなのです。

(この記事は、『すごい傾聴』の一部を抜粋・編集したものです)

提供元:ダイヤモンド・オンライン

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