健康的な食事を心がけている人にとって、特に注意してほしいこと。それは、「隠れ糖類」に気をつけること !と『健康になる技術 大全』の著者、林英恵さんは言います。
普段甘いものに関して気をつけている人にとっても、日本では一見健康そうな食べ物に多くの糖類が含まれているから要注意です。
本連載では、「食事」「運動」「習慣」「ストレス」「睡眠」「感情」「認知」のテーマで、現在の最新のエビデンスに基づいた健康に関する情報を集め、最新の健康になるための技術をまとめていきます。今回は、「健康そうな食べ物の隠れ糖類」についてです。(写真/榊智朗)
監修:イチローカワチ(ハーバード公衆衛生大学院教授 元学部長)
*書籍『健康になる技術 大全』の「食事の章」はケンブリッジ大学疫学ユニット上級研究員 今村文昭博士による監修
「隠れ糖類」に気をつけろ!
健康的な食事を心がけている人にとって、特に注意したいことがあります。それは、「隠れ糖類」に気をつけること。
普段、甘いものに関しては気をつけている、という人にとっても、日本では特に「健康そうな」食べ物に砂糖を含む糖類が多く含まれていることに注意が必要です。
健康そうな食べ物が落とし穴!ひじき・きんぴらごぼう・梅干しに共通する要注意食材
日本の一見健康的な食べ物にも注意が必要です。例えば、ひじきやきんぴらごぼう、梅干しや煮物は一見、健康のために良さそうですが、砂糖が添加されていることが多いです(*1,2)。
また、料理をする人はわかると思いますが、すき焼きや卵焼きなど多くの人にとって馴染みのある料理や惣菜にも、砂糖はよく使われています。
外食や惣菜を買うことが多い人は、知らずしらずにとっている隠れ砂糖に注意することから始めましょう。
例えば、ヘルシーと考えてしまいがちな野菜サラダでも、つけ合わせのドレッシングには砂糖などの糖類が含まれています。
必ずしも甘い味つけではなくても、糖類が含まれている可能性を念頭に入れて食品表示を確認しましょう。
食事からの砂糖も「糖類」としてカウントし、甘い味つけがされていないものを選びましょう。甘いお菓子を食べていないからといって、安心はできません。
WHO(世界保健機関)は、約大さじ2杯分の糖類(25g程度)を上限とすることを推奨
2015年、WHO(世界保健機関)が砂糖などの糖類の摂取に関する新しい指針を発表しました。具体的には、砂糖などの糖類を、1日に摂取するエネルギー(単位:カロリー)の5%未満に抑えるべきとして、平均的な大人で、約大さじ2杯分の糖類(25g程度)を上限とすることを推奨しています(*3)。
「糖類」の定義は、組織や国によって細かい定義が異なりますが、要するに、砂糖やシロップなどが入っている食べ物や飲み物は避けましょうということです。
食品表示に注意を払う! 上位に来ているものに糖類があれば要注意!
砂糖などの糖類に気をつけるといっても、具体的にどのように注意したら良いでしょうか?
まず、食品表示に注意を払うことです。日本の食品表示は、材料の重量が多い順に書いてあるので、上位に来ているものに糖類があれば注意しましょう。
ただし、糖類は表現が幅広いので、多くの異なる名前を把握しておくことが重要です。食品表示に書かれている糖類の例としては、糖質系甘味料だけでも白砂糖・黒砂糖・和三盆糖・上白糖・三温糖・グラニュー糖・はちみつ・黒糖など色々あります(*4-9)。
普段健康に良いと思って食べているもの中に、糖類が含まれているか確認してみましょう。
【参考文献】
*1 瓦家 千代子. 砂糖の調理. 調理と科学. 1985;29(4):221-4.
*2 松本 美鈴. 江戸時代の料理書にみる煮物料理における調味料の変化. 一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集. 2007.
*3 World Health Organization. Guideline: sugars intake for adults and children. Nutrition and Food Safety; 2015.
*4 文部科学省. 日本食品標準成分表2015年版 砂糖及び甘味類. 2015. [cited 2021 Dec 17]. Available from: https://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/detail/__icsFiles/afieldfile/2017/12/26/1365343_1- 0203r12.pdf.
*5 文部科学省. 日本食品標準成分表2015年版 一般成分 砂糖及び甘味料 留意点. 2015. [cited 2021 Dec 17]. Available from: https://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/detail/__icsFiles/afieldfi le/2015/12/24/1365346_1-0303.pdf.
*6 独立行政法人農畜産業振興機構. 砂糖以外の甘味料について. 農畜産業振興機構 調査情報部; 2007. [cited 2021 Dec 17]. Available from: https://sugar.alic.go.jp/japan/fromalic/fa_0707c.htm.
*7 独立行政法人農畜産業振興機構. 砂糖の種類. 農畜産業振興機構 企画調整部; 2010. [cited 2021 Dec 17]. Available from: https://www.alic.go.jp/consumer/sugar/variety.html.
*8 三木 健. 砂糖の種類と特性. 応用糖質科学. 1994;41(3):343-50.
*9 東京都福祉保健局. 東京都食品安全FAQ. [cited 2021 Dec 17]. Available from: https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/kenkou/anzen/food_faq/index.html.
(本原稿は、林英恵著『健康になる技術 大全』から一部抜粋・修正して構成したものです)