アイデアの勝利
「スズキ・スペーシア ベース」は軽乗用車のシャシーをベースとした新しいコンセプトの軽商用車だ。乗ってよし、積んでよし、寝てもまたよし。スペースなどに制限があるなかで実現した三拍子そろった“働くクルマ”には、ニッポンの軽ならではの知恵と工夫が詰まっている。
大きく変わる軽商用セクター
軽トラや軽バンといえば、狭い日本でのお仕事各種にとって欠くことのできないコンパクトツールであるとともに、近ごろはキャブコンやバンコンなど、キャンピングカーのベースとしても注目を浴びている。
そんな軽商用車、法人車両の定期更新などが活発化する3月の販売台数を見ると、2022年の場合で4万3720台。日産と三菱(「ミニキャブ ミーブ」を除く)、マツダはスズキから、トヨタとスバルはダイハツからOEM供給を受けており、実質はスズキとダイハツが約9割を寡占、残りの約1割をホンダが「N-VAN」で奮闘しているというかたちだ。
が、この数年で、軽商用セクターを巡る環境は大きく変わりそうだ。直近では2022年10月27日から、軽乗用車の貨物輸送利用が認可された。黒い事業用ナンバーの取得は必須だが、これによって宅配などの小口配送を担う車両の選択肢は大きく広がることになった。そして2023年にはスズキ・ダイハツ・トヨタの連合で、2024年にはホンダが単独で軽商用電気自動車の市場投入をもくろんでいるほか、日本のベンチャー、ASFが設計した佐川急便向けに納入予定の軽規格バンが、一般市場でも展開されるのではという情報も出てくるなど、向こう何年かでパワートレインの代替が進むことは確実視される。...