戦いは終わらない
日産を代表する働くクルマ「キャラバン」が、パワートレインを刷新する大規模なマイナーチェンジを受けた。もちろんその目的は宿敵「トヨタ・ハイエース」の打倒にほかならない。果たして日産の悲願は成し遂げられたのだろうか。
全車で7段ATを採用
日本の各種お仕事を支える4ナンバーキャブオーバーバン市場は、マツダが「ボンゴブローニイ」の自社生産から撤退した2010年以降、日産とトヨタによる寡占状態となっている。その一角である日産のキャラバンが昨2021年10月と、この2022年2月にマイナーチェンジを受けた。なぜ2度かというと、前者がガソリン、後者がディーゼル……と、搭載エンジンごとに発売時期が分かれたからだ。
現行型のキャラバンは2012年に発売された5代目で、マイナーチェンジは2017年以来の2回目となる。前回の内容は「Vモーショングリル」などによる外観のアップデートのほか、緊急自動ブレーキや横滑り防止装置の全車標準化、そしてバン初の「アラウンドビューモニター」の採用など、その内容はけっこう大規模なものだった。しかし、今回はさらに大規模だ。
今回の大規模マイナーチェンジの直接的なキッカケとなったのは、新たな排ガス測定法と騒音規制への対応である。新規制では従来型ディーゼルエンジン「YD25DDTi」型でのクリアをついに諦めて、キャラバンとしてはまったく新しい「4N16」型を搭載。さらに変速機も、ガソリン用を含めて、全車で5段ATから7段ATにアップグレードされた。
こうしたパワートレインの大刷新に合わせて、内外装の再アップデートに先進運転支援システムのさらなる充実などを図ったのが、今回のマイナーチェンジの概要である。
ちなみに、車名も今回を機に「NV350」の記号が省かれて、単純な「キャラバン」に回帰している。これは日産の国内商用車戦略の変更によるもので、同社のライトバンやトラックでも、すでに「NV150」や「NT450」が省略されて単純に「AD」と「アトラス」という車名に戻されている例もある。残る「NV200バネット」と「NV100/NT100クリッパー」にも、近く同様の再改名が実施されるはずだ。...