“V10ランボ”の集大成
自然吸気のV10エンジンをリアミドに搭載した「ランボルギーニ・ウラカン」に、最新モデル「テクニカ」が登場。操る楽しさを追求したという後輪駆動のウラカンは、およそ20年にわたり歴史を重ねてきた“V10ランボ”の集大成にふさわしいクルマに仕上がっていた。
進む電動化戦略の陰で
2022年に入ってもランボルギーニは販売台数、売上高、純利益の3指標において過去最高を更新。絶好調を続けている。なかでも販売台数はこの5月までですでに4000台を超え、年間1万台の大台に届くハイペースだ。
もっとも、ステファン・ヴィンケルマン社長によれば「台数を追いかけるつもりはない」とのこと。彼らが注力するのは台あたりの利益率であり、そのため「アドペルソナム」(特別仕様オーダー)や限定車ビジネスにも力を入れてきた。売り上げの伸び率に対して純利益の伸び率が倍以上という2022年第1四半期の成績が、そのことをよく物語っている。
一方で、ランボルギーニは他のスーパーカーブランドに比べて、電動化に代表されるような未来への取り組みが遅れているようにも見える。フェラーリやマクラーレンがこのところ矢継ぎ早にプラグインハイブリッドのモデルをリリースしているのに対し、ランボルギーニといえば、ライトなスーパーキャパシタ・ハイブリッドを搭載した限定車「シアン」や「カウンタック」のみ。ランボファンでなくとも先行きが不安になりそうだが、心配は無用だ。
以前から筆者が指摘してきたとおり(参照1、参照2)、2023年早々にはフラッグシップモデルの「アヴェンタドール」がフルモデルチェンジし、V12+PHEVのハイパーカーとして生まれ変わる。続いて2024年には他モデルのPHEVも出そろい、さらに2028年にはフル電動の2+2GTが誕生する予定だ。エネルギー事情が一層不透明になった昨今、遅れた電動化はむしろランボルギーニには追い風になるかもしれない。よりグリーンな燃料による内燃機関(エンジン)搭載車存続への、時間稼ぎにもなるからだ。
直近の話をしておくと、「ウルス」のマイナーチェンジモデルが2022年8月のモントレー・カーウイーク(ザ・クエイル)にてデビューを果たし、同年12月にはウラカンの最終モデル(限定車)が登場する。逆に言うと、エンジン“だけ”を積んだランボルギーニの新車発表は2022年限り。そしてその純エンジンのモデルで、しかも自然吸気エンジンをパワーソースとする量産モデルとしても“ランボルギーニ最後”となるのが、今回の主役、ウラカン テクニカである。...