もう後戻りはしない
三菱が満を持して発売した軽規格の新型電気自動車(EV)「eKクロスEV」。日産との共同開発で生まれたニューモデルはどのようなクルマに仕上がっているのか? 日産版の「サクラ」との違いは? EVのパイオニアが送り出した注目モデルの仕上がりを確かめた。
ハードルはずいぶん低くなった
自宅に200Vの普通充電設備を設置することができて、このクルマとは別にいわゆるファーストカーをお持ちで、セカンドカーは家族の送り迎えや近場への買い物に使う──。かなり限定されるけれど、そうした条件であれば、三菱eKクロスEVというEVの軽自動車はどんぴしゃではないか、と思った。
EVの購入をお考えの方がまず気にするのが、価格だろう。eKクロスEVの「G」グレードは239万8000円からで、値札をパッと見た瞬間は、いやいや軽自動車としてはやっぱり割高でしょうと思う。けれども今は、EV購入の補助金が充実している。まず、国の補助金が55万円。すると184万8000円だ。さらに自治体の支援制度も充実していて、これは自治体によって異なるけれど、東京都の場合は45万円の助成金が支給される。ということは、計100万円のサポートによって、実質139万8000円で購入できる。
価格の次に気になるのが、航続距離と充電に要する時間だ。eKクロスEVの航続距離は180km(WLTCモード)で、上記の用途に使うのであれば問題ない。三菱の調査によれば、軽自動車およびコンパクトカーのユーザーの約8割は、一日の走行距離が50km以下だという。
充電に要する時間は、200Vの普通充電だと約8時間で“満タン”。だから帰宅して充電器につなげば、翌朝にはフル充電の状態で走りだすことができる。もちろん急速充電器にも対応していて、カラに近い状態からでも約40分で80%まで充電できる。だから、ショッピングモールや公共施設の急速充電器につないで、用事を済ます間に充電するというケースも考えられる。
というわけで、EV導入に伴うさまざまなハードルは、かなり低くなっている。...