夢の電動六輪生活のすゝめ
BMWから新型の電動スクーター「CE 04」が登場。お値段160万円オーバー、航続距離130kmの都市型電動コミューターは、どんな人に所望されているのか? 偶然にも知ることとなったそのオーナー像を、電動車ならではの圧巻の走りとともに報告する。
オーナー像がつかめない……
たとえBMWの看板を背負っているとはいえ、160万円を超える電動バイクを誰が買うのだろう? けなしているわけではなく、純粋に不思議に思っていた。この2022年2月16日にリリースされたBMW CE 04のことである。
CE 04は、搭載されたバッテリーからの給電のみで走るBEVならぬBEM(バッテリー・エレクトリック・モーターサイクル)。“中免”こと普通自動二輪免許で乗れるビーエムだ。60.6Ah(8.9kWh)の容量を持つリチウムイオンバッテリーを載せ、フル充電で130kmの走行が可能とされる。ただし、日本の急速充電器に採用される「CHAdeMO」規格には対応しておらず、出先での充電を期待してのロングツーリングは現実的ではない。
ということは、その行動範囲は単純計算で65km。おそらく実際には8掛けといったところで、そのうえピュア電動バイクのバッテリー残量が少なくなっていくさまは、必要以上にライダーの心を萎縮させる。CE 04を駆って出かけられる範囲は、片道50km程度になろう。
価格は、「ライト・ホワイト」のボディーカラーで161万円。「マジェラン・グレー・メタリック」が163万9000円となる。BMWモトラッドのラインナップ中では安価な部類とはいえ、絶対的にはハードルが高い買い物である。
さて、集合場所に現れた試乗車は、お借りする際に一時的ながらシステムが起動しなくなり、走行可能になってからも警告灯がついたため、念のためBMWのサービスセンターに直行することとなった。ところが、ガレージで診断器をあてても問題は検出されない。チェックしたメカニックの人からは、走行用のバッテリーとは別に備わる補機用のバッテリーが弱っていて、そのためにエンジンスタート……ではなくモーター起動時に給電が不安定になって、不具合と認識されたのではないか、との説明をいただいた。...