言葉の力は偉大なり
トップダウンで“もっといいクルマ”を目指してきたトヨタだが、それは新型「レクサスNX」でひとつの成果を得たといえるだろう。これならば、並みいる欧州のライバル車に肩をならべたと断言できる。新開発の2.4リッターターボエンジンを搭載した「NX350」の仕上がりをリポートする。
走りに振ったNX
NXといえば、ブランドロゴを含めた新しいデザイン戦略の第1弾商品にして、これまでのレクサスの弱点だったインフォテインメントなどのデジタル方面も飛躍的に進化しており、電磁ロックドアといったクラスを超えた装備も少なくない。今は欠かせない先進運転支援システムもトヨタ最先端のそれで、アダプティブクルーズコントロールで走っているときなど、追い越しマナーまでがかゆいところに手が届く緻密な仕上がりなのにも感心する。さらには、ホイールのハブボルト締結やボンネットフードロックの数といった地味でマニアックな宗旨替えにいたるまで、「ついに、ここまで来たか!」といいたくなる内容をもつレクサスである。
……といったことは、これまでwebCGに寄せられた諸先生方のNX試乗リポートに詳しい(そのなかには私の拙文も1本含まれるが)ので、ぜひ参照いただきたい。
今回試乗した350はNXのなかでも血気盛んなドライバーをターゲットとした一台といっていい。NXで初出しとなる新開発2.4リッターターボを積む純エンジン車で、279PSという最高出力はNXでは上から2番目にパワフル(「450h」のシステム出力は309PS、「350h」のそれは243PS)だ。それに組み合わせられるのは4WDのみだが、それもトルク容量とレスポンスを高めた専用仕様という。
車両側の仕立ても、エクステリアの空力部品やスポーツシート、専用部材とパフォーマンスダンパーによる車体強化、そしてリニアソレノイド式連続可変ダンパーなどなど、走り方面の専用チューンがテンコ盛りの“Fスポーツ”のみとなる。それでいて、装備内容をそろえて比較すると、価格は「250」に次いで2番目に安いのも、好事家が大いにそそられる350ならではのポイントである。...