アシのいいヤツ
締め上げられた専用チューンのシャシーに、パワフルな3リッター水平対向6気筒ツインターボを搭載する「ポルシェ911カレラ4 GTS」に試乗。GTSは各世代の節目を前にして登場する集大成的な存在ともいわれるが、果たしてその仕上がりやいかに。
ビッグマイナーチェンジ近し!?
ポルシェが「GT」という記号を使う場合、かつてはGTカテゴリーレースを厳格に意識したモデルを指したものだが、今はそうとはかぎらない。GTSがその典型だ。1964年の「904カレラGTS」や1981年の「924カレラGTS」はホモロゲーションモデルだったが、1992年に登場した「928 GTS」はモータースポーツを想定しておらず、いわば928の最終進化形だった。
21世紀のGTSの元祖は2008年に登場した「カイエンGTS」である。それは928 GTS的なGTSの再来でもあり、以降は定番グレードして定着した。当初はシリーズ中もっともパワフルな自然吸気エンジンを積むカタログモデルという位置づけだったGTSも、ポルシェ量産エンジンのターボ化が進んだことで、現在は大半がターボとなっている。
今回の911カレラ4 GTSもターボエンジンだが、それでも動力性能は最上級の「911ターボ/ターボS」に次ぐレベルに落とし込まれており、シャシーはターボに準じるほぼ最上級の内容で固められている。発売時期はだいたいカタログモデルとしては最後発……といった、GTSのお約束は今も守られている。
現行911(992型)に追加されたGTSの国内予約注文がスタートしたのは、2021年6月である。最初の992型となった「カレラS/カレラ4S」の登場から3年弱。GTSの登場で992型の役者がそろったことになるわけだ。そして、それに合わせるかのように、世のスクープメディアでは「992型そのもののビッグマイナーチェンジ近し!」と騒がしくなってきた。
992型のGTSも先代の991型と同様に「カレラ」系のすべてのモデルに設定される。「クーペ」「カブリオレ」「タルガ」という3種の車体形式があり、うちクーペとカブリオレには4WDのほかに2WDのもある。現行タルガはGTSでなくても4WDのみだ。...