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アストンマーティンDBX707(4WD/9AT)【海外試乗記】


“最後の戦い”の幕が上がる

英アストンマーティンのSUV「DBX」に、最高出力707PSの、その名も「DBX707」が登場。エンジンもシャシーも電子制御も鍛え上げたサラブレッドの高性能版は、英国のスポーツカーブランドの手になるものにふさわしい、操る喜びに満ちた一台に仕上がっていた。

似て非なる存在

SUVがサルーンの代役を務め始めた頃、誰が“スーパーSUV”なるカテゴリーが誕生することを予期しただろうか。よくよく振り返ってみれば、BMWがまるでサルーンのように走る「X5」を生み出した瞬間から、こうなることは必然だったのかもしれない。そして、それはポルシェが「カイエン」をヒットさせたことで確定した。

高性能なのにファミリーカーとして使え、ステータスもとびきりに高い。スーパーSUVはある意味、スーパーカーに代わるニューヒーローだ。

そんなスーパーSUV界において、異彩を放つ存在がアストンマーティンDBXだろう。なにしろ、巨大グループ内でプラットフォームを共有し、大きな利益を上げることが高級SUVの常識であるのに対し、DBXはほとんどがオリジナル設計である。基本のパワートレインこそメルセデスAMGと共有するというものの、メルセデスはもちろん他のブランドともまるで関係のない専用設計の車体骨格を持つ。

それゆえDBXは、SUV離れしたドライブフィールを持ち合わせていた。その乗り味はほかのどのSUVとも違っている。どんなに高性能なSUVであっても、そこにはどこか“ワンサイズ上のシューズ”を履いている感覚があった。モノと車速域によっては一体感を覚える場合もあるが、街乗り領域においてはその大きさをいやが応でも感じてしまう。むしろ、大きさを感じさせることがかえってドライバーや乗員を安心させる、というのが大型SUVの魅力でもあった。ところがDBXにはそれがない。大きさや押し出しの強さ、つまり「どうだ、オレは強いぞ」と思わせるようなタフさを乗り手に感じさせないという点で、ユニークな存在である。

そんなDBXに高性能版が追加された。DBX707。3ケタの数字は最高出力を表している。SUVでオーバー700PSというと、「ジープ・グランドチェロキー トラックホーク」の710PSを思い出す読者もいらっしゃることだろう。けれどもDBXにはSUV離れした運動神経が備わっている。それゆえ事実上、そしてあくまでも現時点でDBX707は、世界最強のスーパーSUVだと言っていい。...

提供元:webCG

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