まだまだ踏ん張る
一部改良を受けたレクサスのフラッグシップクーペ「LC500」に試乗。乗り味のさらなる深化を目指し磨きをかけたというシャシーと、最高出力477PSを誇る5リッターV8自然吸気エンジンの織りなす走りを、500kmに迫るロングドライブで確かめた。
本格的なシャシー改良を実施
今回の試乗に連れ出したレクサスLC500は、2021年9月に一部改良を受けた最新バージョンである。
LCは2017年3月にまずはクーペのみが発売された。2018年8月にステアリング周辺構造強化や新型ダンパーを含む一部改良を実施して、続く2019年には大っぴらには公表されなかったが、後輪の接地性を高めるためリアバンパー部材の剛性を強化したそうだ。そして2020年6月に「コンバーチブル」が追加された際に、クーペも同時に大々的に改良された。このときは、フロントロアアームのアルミ化やダンパーを含む全面的なシャシー改良と、パワートレイン特性の熟成が図られた。
つまり、今回の試乗車は通算4度目の改良を受けたクーペということだ。ちなみに、その改良メニューは新しい外板色が追加されたほか、クーペのみ、シャシー方面にまたまた手が入っている。しかも、その内容はコイルやスタビライザーのバネレート、およびダンパーの制御を最適化……と、サスペンションセッティングの完全見直しに近い。これにより「タイヤの接地感をアップし、操舵入力に対する車両応答のリニアリティーと高い旋回G 領域でのコントロール性を高めました」というのがレクサスの主張である。
また、可変レシオステアリングと後輪操舵を組み合わせた「レクサスダイナミックハンドリングシステム(LDH)」の制御も手直しされたというが、今回の試乗車は非装着だった。
それにしてもLCクーペは毎年、シャシー関連になにかしらの手が入れられているわけだ。しかも、その都度の改良内容も、決して小さいものではない。デビュー後の年次改良をいとわないのは、この種の高級車ブランドのたしなみとしても、本格的なシャシーの改良だけを、これほど繰り返すのもめずらしい。...