奇跡のハーモニー
シトロエンならではの独創的なスタイリングに、先進の電動パワートレインを組み合わせた「E-C4」。フランスからやってきた話題の新型電気自動車は、デザインと環境性能だけでなく、“走り”の面でも見どころの多いクルマに仕上がっていた。
端々にちりばめられた懐かしい面影
webCG読者の皆さんをはじめとするネットかいわいの反響を見るかぎり、新型「C4」はシトロエニストにはおおむね好意をもって受け入れられているようだ。
前後エンドのX字のモチーフはいかにも新しいが、特徴的な猫背ルーフは初代「DS」以来、スパッと垂直に切り落としたかのようなリアエンドは「SM」以来の伝統的意匠である。さらに6ライトのサイドウィンドウグラフィックには「GS」や「CX」を、リアゲートに埋め込まれたガラスには「XM」を思い出す(XMのそれはガラスではなかったけれど)向きもあろう。そうしたマニアをほほ笑ませる遊び心に加えて、天地に薄い上屋プロポーションとSUV的に大きな地上高との組み合わせが、どこか心に引っかかるアンバランス感とストローク感ある乗り心地……というシトロエンらしさを巧妙に表現している。
C4は、同じステランティス傘下のプジョーでいうと「308」と同級となるCセグメント車である。日本未上陸(だが、2022年発売予定)の新型308のスリーサイズは4367×1852×1441mm、ホイールベースは2675mm(すべて欧州仕様値)。C4のそれは4375×1800×1530mmと2665mm(こちらは日本仕様値)だから、サイズ感はほぼ同等といっていい。
ただ興味深いのは、新型プジョー308は先代同様にC〜Dセグメント用の上級プラットフォーム「EMP2」を土台とするのに対して、C4はB〜CセグメントおよびBEVへの展開を想定した「CMP」プラットフォーム上に構築されていることだ。よって、新型308の電動車ラインナップがハイブリッドとプラグインハイブリッドとなるのに対し、C4ではそれらのかわりにBEVが最初から用意される。今回の試乗車もBEV版となるE-C4エレクトリック(以下、E-C4)である。...