これからのブランドの話をしよう
JAIA輸入車試乗会に集結したあまたのインポートカーのなかから、webCGほったは「アウディRS e-tron GT」とキャデラックの「エスカレード」「CT5」をチョイス。気ままに選んだ3台の試乗を通し、“ブランド”というものの未来について(柄にもなく)考えてみた。
僕らのミライへ逆回転 アウディRS e-tron GT……1799万円(その1)
読者諸兄姉の皆さまは、電気自動車がお好きですか? 記者は大好きである。ホントに環境にいいか、ホントに普及するかは正直なところワカリマセンが、ことプロダクトそのものについては、記者は誠にEVラブ。夢がありませんか? かつてSFマンガに出てきた未来の乗り物というだけで、運転していてココロ躍りませんか?
しかし同時に、記者は思うのである。マンガに出てきた未来のクルマって、今ちまたを行くEVどもより、いささかスマートじゃございませんでした? もっとシュッとして、ハンサムなEVはないものかよ?
そこで「アウディe-tron GT」なわけよ。見よ! この「J1」プラットフォームがかなえる低く優雅なスタイリング。まるで往年の「ローバーSD1」の再来ではないか! なんて言ったら、アウディさんは「不吉なこと言うな!」って顔をしかめそうだけど、記者的には最高のホメ言葉なのでご容赦ください。とにもかくにも、このカタチだけで世のブルジョアジーはクレカを取り出しちゃうのであろう。やれ「伝統が〜」とか「こだわりが〜」とか、そんなゴタクはどうでもいい。見た瞬間に鑑賞者を平伏させるモノこそが本物だ。
ライドフィールも見た目にたがわずハンサム&スマート。乗り心地は重厚なのにハンドリングは軽快で、鼻先に重り(=エンジン)がないEVゆえか、舵を切るとミドシップ車のように抵抗感なく回頭する。無論パワーは文句なしで(システム最高出力646PSの怪物なんだから当たり前だ)、西湘バイパス・大磯港入り口(下り)の登坂でも、アクセルを踏めば即座に加速。ドライブモードを一番エコな「Efficency」にしても、日本の道路事情ではおつりがくるほどの膂力(りょりょく)である。
とはいえである。このクルマが本領を発揮するのは「Dynamic」を選んだときだ。このモードではアクセルのツキがよくなり、回生ブレーキが強くなり、ついでに音が不穏になる。名前にたがわず、まさに「EVならではのダイナミックなレスポンスを味わうなら、モードはコレ一択」という調律だった。...