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輸入車チョイ乗りリポート 第1回:花開く大フランス車時代


ひとくくりには語れない

最新のインポートカーが一堂に会するJAIA輸入車試乗会。webCG編集部 藤沢は、シトロエンの「C4」に「C5エアクロスSUV」、さらに「ルノー・キャプチャー」とフランス車一辺倒のチョイスだ。眼前の相模湾がだんだんニース海岸に見えてくる!?

心が温まる シトロエンC4シャインBlueHDi……345万円

初めて出会ったその人はもうだいぶ召し上がっていて、ひとこと話すたびに上半身がユラリユラリ。しかしながらグラスを持つ手は確かで、一定間隔で揺れながらも焼酎の水面だけはピタリとコントロールしている。世の中には名人みたいなヨッパライがいる。

新しいシトロエンC4に乗ると、競馬場近くの酒場でたまたま意気投合したこのおじさんのことを思い出す。ダンパー内にもうひとつのダンパーを搭載してバンプストップラバーの代わりに使う「プログレッシブハイドローリッククッション」は、路面の凹凸をこともなげにやり過ごす。いわゆるフワフワとした乗り心地でありながらも、カーブではある程度ロールしたところでピタリと姿勢が安定し、切れ味鋭く曲がる。これもまた名人のようだ。

優しい乗り味とのバランスをとるためなのか、フロントマスクは怒っている。怒ってはいるのだが、小動物が精いっぱいに虚勢を張っているという印象なので、不思議と不快感は受けない。むしろ積極的に受け入れたいという気持ちになる。お前がシトロエン好きなだけだろうと言われたら返す言葉はない。でも「C4カクタス」から採用してきたこの手のデザインが、新しいトヨタの「ヴォクシー」にも使われているのだから、シトロエンは巨人を動かした。その事実だけで心が温まるというものだ。

「アドバンストコンフォートシート」ややけに小さい液晶メーターなど、室内にもトピックは事欠かないが、一番の注目は助手席の住人向けにしつらえられたタブレット端末を固定できるスタンドだ。正直に言うと、あらずもがなの装備だとは思う。何しろドライバーと違ってパッセンジャーの両手はフリーだ。しかし、フランスの開発スタッフが「タブレットは重いから固定できたほうがいい」とか「盗まれたら大変だからしまうための引き出しを付けておこう」などといったおもてなしの心をもって開発したかと思うと、再び心がポカポカしてくる。結果ではなく、もてなすために頑張ってくれたという事実が人の心を動かすのだ。

つまり、この項で私が伝えたかったのは「シトロエンが好き」ということである。ひとつ付け加えるならば、冒頭のおじさんと違ってC4は真っすぐ走るのも得意です。

【スペック】 全長×全幅×全高=4375×1800×1530mm/ホイールベース=2665mm/車重=1380kg/駆動方式=FF/エンジン=1.5リッター直4 DOHC 16バルブ ディーゼル ターボ(最高出力:130PS/3750rpm、最大トルク:300N・m/1750rpm)/トランスミッション=8AT/燃費=22.6km/リッター(WLTCモード)/価格=345万円...

提供元:webCG

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