これぞ全部入り
生まれ変わった「三菱アウトランダー」で冬の信州路へ。すべてが新しくなったというプラグインハイブリッドシステムや三菱独自の四輪制御技術「S-AWC」の実力を、リアルな環境の雪道で試してみた。
強烈な出足が味わえる
プラグインハイブリッド車(PHEV)の新型三菱アウトランダーの販売が絶好調だ。2021年10月末の先行受注開始から約3カ月で1万台を突破した(販売計画は月1000台)。そうだろう、そうだろうという感想しかない。これまでに何度か試乗したが、そのたびにいいクルマだなと感心する。今年は普段あまり雪が降らない地域が大雪に見舞われた。雪道に強く、いざという時に電気を取り出せるこのクルマへの注目度はさらに増しているはずだ。今回は長野県茅野市のビーナスラインまで遠出して雪道を走らせてみた。
日本で使うのにちょうどよいサイズのSUVだ。全長4710mm、全幅1860mm、全高1745mm、ホイールベース2705mm。もちろん人によって“ちょうどよい”は異なるが、日本の道幅や駐車スペースと、積載能力などを考えた場合、多くの人がちょうどよいと思えるところを突いている。2人と大荷物、あるいは4人とそれなりの荷物を積むのにぴったりだ。
2.4リッター直4エンジンは主に発電に用いられ、必要に応じて駆動にも駆り出される。エンジンが発電した電力を用いて前後のモーターが駆動する。モーターはフロント116PS(80kW)、リア136PS(100kW)の最高出力を誇り、パワーは十分以上。電動車は発進と同時に大トルクを発生させられるため、最初の出足が猛烈。もちろん毎回猛烈にダッシュする必要はないが、快適なクルマの条件のひとつである、望む速度に素早くスムーズに到達させられるという性能において、アウトランダーPHEVは合格中の合格。エンジンのみで駆動するクルマならもっとずっと高価なモデルでないと得られない実用域での動力性能が手に入る。
満充電の状態からは大体70km前後のEV走行が可能(カタログ上は83km)。バッテリーに残るこの70km分の電力をいつどう使うかをある程度コントロールできる。「ノーマル」モードを選ぶと、まずは電力を先に使ってEV走行し、残量がなくなるとハイブリッド走行となる。「EV」モードもほぼ同じ。先に電力を使い、なくなるとハイブリッドとなるが、ノーマルモードはアクセルペダルを深く踏むと電力が残っていてもエンジンがかかるのに対し、EVモードは電力が残っている限り、ペダルを床まで踏んでもエンジンがかからない。...