こういうのが粋
電気自動車のラインナップを拡大中のBMWだが、現時点ではより現実的な選択肢であるプラグインハイブリッド車の強化も忘れてはいない。「530eラグジュアリー エディションジョイ+」は装備面ではいささか地味ではあるものの、乗ると実に味わい深い一台だった。
何だか端正で品がいい
さりげなくて品よくすがすがしいたたずまい。BMWのメディア向け試乗車にしてはちょっと地味な雰囲気だが、それはことさらにスポーティーを主張しない18インチのホイールのせいか、あるいはおとなしいグレーのボディーカラーのせいだろうか。いやいや、いつものクルマと違うところが他にもあるような、などと眺めてようやく気がついた。この530eには色つきガラス、BMWで言うところの「サンプロテクションガラス」が装備されていないのである。おかげですっきり見通しがよく軽快感がある。近ごろではどんなクルマでも濃い色つきガラスが当たり前だが、考え直したほうがよさそうだ。
PHEVの530eには「ラグジュアリー」と「Mスポーツ」の2車種が設定されているが、さらにそれぞれに「エディションジョイ+」という仕様が設けられている。エディションジョイ+は2年ほど前からクリーンエネルギー車(ディーゼル、PHEVおよびBEV)の一部に設定されているモデルで、この530eの場合では車両本体価格は825万円とスタンダードのラグジュアリーよりもおよそ50万円安いにもかかわらず、何らかの装備を簡略化して値段を下げたいわゆるお買い得モデルではなく、各種環境対応車の一層の販促のためのプロモーションモデルという位置づけらしい。
ご存じのように、性急と思えるほどにBEVを推進するEUにしても、現実問題として手厚い補助金がなければBEVはまだまだ売れない。実際に販売されて登録されなければCO2排出量の企業別平均値にはカウントされないから、××年までに全モデルをEV化します! と旗を振っても目の前のペナルティーを免れることはできないのだ。当然、もっと価格が安くなって利便性が向上して普及するまでは(本当にそうなるかは別にして)、少しでも排出量を減らすためにPHEVなどもそろえなければならないのが実情だ。...