ちょうどいい「スポカジ」
デザインから走破性能、そして安全性能まで、全方位的に進化した新型「スバルXV」に試乗した。機能性や実用性に優れるだけでなく、誰もが親しみやすいキャラクターも備えた新型は、スバルが主張するとおり、ちょうどいい「スポカジ」に仕上がっていた。
スバルゆえの悩み
米国市場を中心に絶好調と言ってもいい現在のスバルにも実は悩みがあるらしい。それはスバル各車が本格的すぎるとして、普通のユーザーからちょっと距離を置かれているのではないかということだ。確かにこの4月から社名も「株式会社SUBARU」に変更したスバルの全生産台数の98%は4WDモデルであり(スバルはAWDと称する)、形はSUVっぽいものがいいが、4WDまでは必要ないと考える顧客にとっては、ちょうどいいモデルが見当たらないのかもしれない。はたからみれば贅沢(ぜいたく)な悩みとも言えるし、スバルはそれこそが魅力じゃないかと私などは思うが、やはりもう少し顧客層を広げたいようだ。マニアックな4WDメーカーで、クルマにうるさい人たちだけが乗るブランドと思われているハードルを何とか下げたいのが望みらしい。そこで、こだわりはあるが実用的でもっと気軽に乗れることを訴求するために打ち出したキーワードがスポーツカジュアル、略して「スポカジ」である。モノ系雑誌のキャッチコピーみたいで、オヤジ世代にはちょっと気恥ずかしいが、本格的機能性と親しみやすさ、扱いやすさを両立させたい狙いはよく分かる。新型XVに新たに1.6リッターモデルが設定されたのもそれをにらんでのことだ。
XVは昨年発売された新型「インプレッサ」と同様、新世代のSGP(スバルグローバルプラットフォーム)を採用した第2弾、いわゆるクロスオーバーSUVである。自然吸気の2リッターと1.6リッターの2種の水平対向4気筒にリニアトロニックCVTを組み合わせたパワートレイン、ホイールアーチにガードモール(クラッディング)を備えて程よい道具感を演出したデザインなど、全体として従来型の正常進化型である。
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