万能ゆりかご
トップレベルの走破性と、オンオフを問わない快適性の両立をうたう、レクサスの最上級SUV「LX」。メカニズムで関連の深い「トヨタ・ランドクルーザー」との違いを含め、新型の仕上がりをリポートする。
遺伝子は本格クロスカントリー
SUVカテゴリーにおけるレクサスのフラッグシップ、LXがフルモデルチェンジを迎えたのは2021年秋のこと。2022年1月、いよいよその日本仕様の概要が明らかになった。
時系列がややこしくなるが、LXはレクサスブランドの誕生から7年後の1996年に初代が登場している。時の80系「ランドクルーザー」をベースに加飾要素を高めたそのつくりは、後の「リンカーン・ナビゲーター」や「キャデラック・エスカレード」にも影響を与えたはずだ。
その後、1998年には100系ベースの2代目、2007年には200系ベースの3代目がデビュー。要はアーキテクチャーを共有するランドクルーザーの刷新に連動するかたちで、新型へとバトンタッチし続けてきた。ちなみに日本で初めてLXがLXとして発売されたのは2015年、3代目のフェイスリフトを伴うマイナーチェンジが施されたタイミングだ。でも厳密に言えばそれ以前、1998年に2代目LXが「ランドクルーザーシグナス」としてトヨタブランドで販売されている。
新しくなった4代目も、ベースとなるランドクルーザーが300系へとスイッチしたことに伴う刷新の意味合いが強いのは確かだ。でも過去3代と状況が異なるのは、ラダーフレーム構造シャシーの新開発時からLXをつくることを想定し、レクサスらしいパフォーマンスを発揮できるような工夫を設計に織り込んでいることだという。ちなみにLXの主査を務める横尾貴己さんは、300系の開発にも主査として深く携わってきた。
新型LXのディメンションは全長が5100mm、全幅が1990mm、全高が1885〜1895mmとなる。300系ランドクルーザーに対してはやや長く、やや低い数値になるが、これは意匠や加飾などからくる違いであって、室内空間・容積等のユーティリティー面は同じとみていいだろう。ちなみに300系との比較で言えば、ホイールベースはファミリーの黄金比ともいえる2850mmを踏襲。トレッドは1675mmと10mm広く、地上高は200〜210mmと15〜25mm低い。地上高についての理由は後述する。...