ミライの先にある未来
「ミライ」は燃料電池車であると同時に、トヨタ車としては初めて手ばなしが可能な半自動運転を実現したクルマでもある。さらには、システムアップデートによって、購入後に機能が進化するようになっているのも特徴だ。2021年末時点での実力を試してみた。
高精度3Dマップをフル活用
最新のミライ(と「レクサスLS500h」)に搭載車が用意される「アドバンストドライブ」は、トヨタ最高峰の高度運転支援システムにして、国内で現在入手可能なそれとしては、自動運転にもっとも近い技術といえる。これまでの国内販売例としては「ホンダセンシングエリート」がさらに踏み込んだ自動運転レベル3を実現しているが、それを搭載した「レジェンド」は100台限定リース販売にとどまり、今では注文することもできないからだ。
ホンダセンシングエリートのようにドライバーが前方から目線を外すことは許容しないアドバンストドライブは、いわゆる自動運転のレベル分けではレベル2にあたる。ただ、ご承知のように、このレベル2の範囲が異常に広いのが現実だ。なにせアダプティブクルーズコントロール(ACC)となにかしらの車線維持アシストの両方が備わっていればレベル2となるので、現在売られている新車の大半がレベル2相当ということになる。
トヨタのアドバンストドライブは「日産プロパイロット2.0」とならんで、レベル2はレベル2でも、自動運転にかぎりなく近い機能をもつ。ともに高精度3D地図のデータを使い、高速道路でのハンズオフ運転やカーブでの自動アクセル制御、目的地に向けた車線変更アシストなどをおこなう。
高精度3D地図は本格自動運転に向けて、日本全国ほぼすべての高速や自動車専用道をcm単位の精度でデータ化したものだ。そこには単純な道路形状だけでなく、車線数やカーブ、傾斜角、ジャンクションの構造や道路標識データも網羅されており、国内外の自動車メーカーに有償で提供される。ちなみに、アドバンストドライブやプロパイロット2.0以外にも、スバルの「アイサイトX」や「日産ノート」の「ナビリンク機能付きプロパイロット(通称:プロパイロット1.5?)」が高精度3D地図を使っている。...