ファン・トゥ・ライドの求道者
ヤマハから新しいスーパースポーツモデル「YZF-R7」が登場。操る楽しさをとことん追求したというヤマハ“R”シリーズの新顔は、ビギナーにもベテランにもお薦めしたい、間口が広くて奥深いマシンに仕上がっていた。
目標は走る喜びを極めること
ヤマハから登場するミドルクラスの新型スーパースポーツがYZF-R7だ。2021年7月に投入された「MT-07」をベースに持ち、688ccの直列2気筒エンジンやメインフレームといった主要コンポーネントは共有。アップハンドルをセパレートハンドルに換え、ネイキッドだった車体をフルカウルで覆うことによって、スポーティーな外観を得ている。
欧米ではすでにリリースが始まっており、今回その日本仕様が正式に発表された。2022年2月14日の販売開始と、99万9900円という価格が明らかになり(「WGP 60thアニバーサリー」は同年3月14日発売、105万4900円)、ヒットモデルに躍り出る可能性は極めて高い。MT-07の価格に上乗せされた18万5900円の価値はまったく正当なものであり、あらゆるスキル、あらゆる年齢層のライダーに心地いい時間をもたらしてくれるに違いない。先ごろその試乗会が千葉・袖ケ浦フォレストレースウェイで開催されたため、そこで体感したハンドリングをお届けしよう。
YZF-R7には「Fun Master of Super Sport」というキャッチコピーが掲げられ、楽しさを極めることをコンセプトにしている。仕上がりは実際その通りだ。73PS/8750rpmの最高出力と188kgの車重がもたらす関係性は、恐怖感なくスロットルを全開にでき、だからといって刺激が足りないわけでもない絶妙なところでバランス。こまごまとした検分はさておき、与えられた試乗時間をフルに使ってただただ走り続けてしまった。
ヤマハが設定した一回あたり45分間の走行セッションは、「YZF-R25」で全力走行し続けるにはやや長く(=ちょっと飽きる)、「YZF-R1/R1M」でもやはり長い(=かなり疲れる)配分ながら、YZF-R7だとまったく気にならない。飽きがくるわけでも、疲れて集中力が途切れるわけでもなく、なんならずっと走っていたい。そう思えたほど、心地いいひと時だった。...