軽快さが身上
“スポーツドライビングを愛するあなたのための”とカタログでアピールされる、「ボルボV90」のスポーティーグレード「T6 AWD R-Design」に試乗。引き締められた専用サスペンションシステムがもたらす、その運動性能やいかに? デザインや使い勝手も含めてつぶさにチェックした。
プラットフォームとエンジンを刷新
このところ、スウェーデンのボルボがアグレッシブだ。リーマンショックによる経済危機の余波で、それまでの米フォード・モーターの傘下から、中国の吉利汽車に売却されたのが2010年のこと。しかし、そこからの経営状態の回復はめざましく、2016年のグローバル生産台数は、前年同期比6.2%増の約53万4000台と、過去最高を記録した。
日本では2016年に最上級SUVの「XC90」を刷新したのを皮切りに、2017年2月に、今回紹介する最高級ワゴンのV90と、最高級セダンの「S90」、そしてV90をベースにSUV的な味付けをした「V90クロスカントリー」の3車種を発売した。すでに海外では、XC90よりもひとまわり小さい「XC60」を発表済みなほか、2017年4月の上海モーターショーでは、より小型の「XC40」も発表される予定だ。
こうしたニューモデル攻勢を支えるのが、吉利汽車への売却後から開発が始まった新世代プラットフォームと新世代エンジンだ。同社のプラットフォームを中大型車向け新世代プラットフォームの「スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャー(SPA)」と、小型車向けプラットフォームの「コンパクト・モジュラー・アーキテクチャー(CMA)」の2つに集約し、新世代エンジンも4気筒だけに絞るという、高級車メーカーとしては大胆な決断をした。しかも、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンでも可能な限り部品を共通化する。
すでに新世代プラットフォームのうち、SPAはXC90から採用が始まり、今回のV90やS90、V90クロスカントリーは採用第2弾となる。V90は、ボルボの従来の最高級ワゴンだった「V70」に代わるモデルで、車格としてはメルセデス・ベンツの「Eクラス」、BMWの「5シリーズ」、アウディの「A6」などと同じEセグメントに属する。...