あくまで良品廉価
人気の小型SUV「ダイハツ・ロッキー」「トヨタ・ライズ」にハイブリッド車が登場。その中身はエンジンから新開発したというシリーズ式ハイブリッドだ。シリーズ式で先を行くのは日産だが、やはりトヨタ(系)の“後出し”が強いのか!?
インパクトの大きいマイチェン
2年前に発売されたコンパクトSUVのマイナーチェンジである。大したニュースバリューはないと考えるのが普通だろう。しかし、ダイハツ・ロッキー/トヨタ・ライズの改良は、フルモデルチェンジ以上のインパクトを持っている。いくつもの新技術が盛り込まれているからだ。さらに、ダイハツにとっては将来に向けた道筋を示すトップランナーでもある。
何よりも注目されるのは、ダイハツ初のハイブリッドカーであることだ。2005年に商用車「ハイゼットカーゴ ハイブリッド」が発売されているので、厳密には2番目である。とはいえ、それは官公庁向けに特化した月間販売目標25台のモデルだったから、一般向けのクルマは今回が初と言っていい。ダイハツは1965年から電気自動車(EV)の研究に着手しており、1969年の「フェローバンEV」を皮切りにさまざまなEVを製品化した。2003年には軽自動車初となる燃料電池車の「ムーヴFCV-K-2」の国土交通大臣認定を取得しており、電動化に取り組んできた長い歴史がある。
しかも、ダイハツには他メーカーにはない有利な条件がある。親会社のトヨタが世界初のハイブリッドカー「プリウス」を1997年に発売して以来、世界トップレベルの電動化技術を蓄積しているのだ。これを利用しない手はない。ダイハツは延べ50人以上をトヨタに出向させ、モーターの制御技術を学んできた。そこで得られた知見がダイハツのハイブリッドに生かされているのは当然である。ただ、トヨタの誇るシリーズパラレル式ハイブリッド「THS II」は、ロッキー/ライズには使われなかった。
THS IIはトヨタの「ヤリス」や「アクア」にも採用されていて、コンパクトカーにも有用な技術であることが証明されている。ロッキー/ライズに搭載しても十分な性能を発揮すると思われるが、ダイハツは独自に開発したシリーズ式ハイブリッドを採用した。「日産ノート」と同じ方式である。ダイハツの商品ラインナップを見れば、それが妥当な判断であったことがよくわかる。販売の主力である軽自動車にも適用可能であることを優先したのだ。...