今はまだ蕾でも
キャデラックのセダンを乗り継いで、都内と群馬県を往復するツアーに参加。オールラインナップに一気乗りしたことでわかった、今のキャデラックセダンの実力とは? そしていまだ三分咲きの桜を眺め、リポーターは何を思う?
日本の伝統的行事をアメリカの伝統的ブランドで
「キャデラックに乗って桜を見にいこう!」というツアーに参加した。GMジャパンがメディアを対象に企画した、5車種のセダンを乗り継いで桜の名所を目指すというもので、花見という日本の伝統的行事を、アメリカの伝統的ブランドで行おうというわけだ。何はともあれ東京都心から、目的地の群馬県へ向かう。キャデラックにセダンが5種類もあるの? と思った人がいるかもしれない。僕も思った。でもあるのだ。追って紹介していこう。
朝イチで割り当てられたのは「ATSセダン」。メルセデスでいう「Cクラス」、BMWでいう「3シリーズ」に相当するサイズのFRセダンだ。キャデラックは一時期セダンのFWD(前輪駆動)化を推し進めたが、やがて間違いに気づいて全車RWD(後輪駆動)かRWDベースの4WDに戻した。高級車を好む層はキャデラックが一時期考えていたよりも保守的で、FWD車を高く評価しなかった。
日本仕様のATSのパワートレインは2リッター直4ターボエンジンと8段ATの組み合わせ。年配の方はキャデラックが4気筒? と意外に感じたかもしれない。キャデラックはダウンサイジングコンセプトを積極的に採用するブランドで、かつてのV6を直4ターボに、V8をV6ターボに置き換えている。ATSのエンジンは最高出力276ps/5500rpm、最大トルク400Nm/3000-4600rpmという立派なスペックを誇り、看板に偽りはなく、非常に力強い。特定の回転域でドッカーンとくるような特性ではなく、発進から高速域まで均等に力強い。回転フィーリングはメルセデスやBMWの4気筒よりも滑らか。一切ザラついた感覚がないまま高回転までスムーズに吹け上がる。静粛性が高いので余計に滑らかに感じる。2、3年前に乗った時よりも明らかに好印象だ。...