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ホンダ・シビックEX(FF/CVT)/シビックEX(FF/6MT)【試乗記】


渾身の一球

世界的な人気を誇るホンダのグローバルモデル「シビック」がフルモデルチェンジ。約半世紀にわたり歴史を重ねてきた伝統の一台は、この新型でいかなる進化を遂げたのか? ホンダがもてる力の限りを尽くして世に問う、11代目シビックの実力をリポートする。

マニアを泣かせる6段MT

新型シビックの国内仕様は「爽快シビック」という合言葉(ホンダ流にいうと、グランドコンセプト)のもと、2021年9月3日に発売となった。車体はハッチバックのみ。エンジンもひとまず1.5リッターターボのみ。装備グレードは2種類あるが、タイヤその他の走行性能にまつわる部分はすべて共通。どちらのグレードでもCVTと6段MTが選べる。

さて、その新型シビックの初期受注だが、MTが全体の4割近くに達したという。ハッチバックに6段MTが用意されていた先代も3割という高比率だったが、新型はそれ以上ということだ。もっとも、これは正式発売から10日前後時点の数字である。つまり、その大半が実車も見ずに予約した熱烈なファンによるものであることは想像に難くなく、そこは差し引く必要はあるだろう。

しかし、それにしても……である。考えてみれば、いま国内で入手可能な新車で、このように適度なスポーツ性と日常性を両立していて、しかもそれなりの所有欲を満たしてくれるMT車は希少である。そうした、絶対数は少ないが確実な需要を集められれば、日本市場でもまだビジネスとして成立する余地はある。新型シビックがそれを示唆してくれているとすれば、ありがたいというほかない。

そんな新型シビックのMTは、縦横ともにほぼ手首の返しだけで決まるクイックな操作量と、コクッという小気味いいゲート感が心地よい。先代シビックのMTもいいデキだったが、今回はさらにいい。実際、新型シビックのMTは変速機本体こそ先代と同じものだが、シフトノブからレバー、アルミ製ブラケット、横方向の動きをつかさどるバネのレートやピンの精度まで見直されている。最近のモデルでは、MTのラインナップだけはかろうじて残されていても、MT自体の開発はほぼ止まってしまっている例も少なくない。それと比較すれば、新型シビックにおけるホンダの姿勢は、マニア的にはステキというほかない。...

提供元:webCG

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