主客転倒の時
メルセデス・ベンツの主力セダン「Cクラス」がフルモデルチェンジ。国内では2021年秋からのデリバリーが予定されているが、一足早く欧州でそのステアリングを握るチャンスを得た。プラグインハイブリッドモデル「C300e」の仕上がりを報告する。
シリーズ累計販売は1050万台以上
7月下旬にスイス・チューリッヒで行われた「メルセデス・ベンツEQS」の国際試乗会では、最終日にオプションプログラムとしてドイツ・イメンディンゲンに新設された開発拠点の取材が組まれていた。この日は、チューリッヒ〜イメンディンゲン〜チューリッヒ空港の間を移動したのだが、用意されたクルマは、なんと2021年6月に日本導入が発表されたニューCクラス。しかも日本市場での発売時期がまだはっきりとアナウンスされていないPHEVのC300eセダン(国内向けは「C350e」を名乗る)で、思いがけず試乗するチャンスに巡り会った。
7年ぶりにフルモデルチェンジを受けた「W206」という社内開発コードを持つ新しいCクラスは、近年SUVやバッテリーEVが注目を浴びるメルセデス・ベンツのポートフォリオのなかでも、基幹モデルであることに変わりはない。1982年に登場した「190クラス」から累計で1050万台以上が販売されてきたCクラスは、現在も最大の販売ボリュームを誇るメルセデスである。先代の「W205」は、セダンとステーションワゴンだけで約250万台もが世界中の顧客のもとに届けられ、まさにグローバルでプレミアムDセグメントの基準となっているのだ。
そんなCクラスの新型は、同モデルの歴史のなかで初めてセダンとステーションワゴンが同時に発表された。メイン市場の欧州ではセダンよりステーションワゴンのほうが販売ボリュームが大きいだけに、できるだけ早いタイミングで販売をスタートしたいと考えたからだと思われる。...