こう見えて家族思い
「BMW X7」に、3リッター直6ディーゼルエンジンと48Vのマイルドハイブリッド機構を組み合わせた「xDrive40d」が登場。新しいパワートレインを積んだBMWの3列・フルサイズSUVは、そのコワモテとは裏腹に、フレンドリーで家族思いなクルマに仕上がっていた。
オーソドックスで実用的
反省しなければならないことがいくつかある。BMW X7というクルマについて、間違った先入観を持っていたのだ。試乗車を見て拍子抜けしたのは、恐れていたほど大きくなかったから。街なかでBMWのSUVに遭遇すると、いつもその立派な体格にたじろいでいた。「X1」や「X3」でも結構な迫力だったわけで、フルサイズSUVのX7はとんでもない大きさだと思い込んでいたのだ。
数字を見ると、確かに規格外である。全長は5m超えで、全幅はちょうど2m。日本の道路事情を考慮したとは思えず、コインパーキングでは駐車に苦労するだろう。ただ、それでも全幅は弟分の「X5」より5mm狭い。ずんぐりむっくりではなく、ディメンションとしてはスレンダーなのだ。
BMWのSUVは“SAV”(Sport Activity Vehicle )と“SAC”(Sports Activity Coupe)の2種類があり、奇数の名を持つX7はSAV。偶数のSACがクーペライクなフォルムを持つのに対し、SAVは角が張ったオーソドックスなスタイルだ。X7はルーフが後方に向かって下がることはなく、水平基調を保つ。見た目が立派なだけでなく、居住性や積載性を重視した実用性の高いモデルである。
大ぶりなキドニーグリルと薄型ヘッドランプの組み合わせは、最近のBMWに共通するデザインだ。他メーカーがグリルの巨大化を一段落させているように見えるタイミングで、あえて逆を行く攻めの姿勢である。主張の強さは威圧的にも見えるようで、「X4」に乗った時は前を行くクルマに次々に道を譲られて閉口した。でも、今回そういったことは一切なし。X7は全高も高くて前面投影面積が大きいため、グリルの大きさが目立たなかったのだろうか。...