隕石級の衝撃作
ミドシップ化や右ハンドル仕様の設定など、あまたのトピックで注目を集めている“C8”こと8代目「シボレー・コルベット」が、いよいよ日本の道を走りだした。“コルベット史上初”の新機軸が多数盛り込まれた新型の実力をリポートする。
ハンドルが右にある!
待望のC8コルベットが日本上陸。ナンバーもついたので早速借り出して取材に……と段取ったその日は、梅雨前線が活発化し、いつもの山坂道は通行止め。高速道路は事故で渋滞と、絶好にも程がある日和になってしまった。こんな日に限って……とは、この仕事をしていてままあることなので仕方がない。日本の地を走り始めたこの個体も、この後はしばらくお座敷に引っ張りだことなるので、ともあれできることをやろうと傘を片手に端々を眺めてみる。
並行モノの「ダッジ・バイパー」に乗る編集部のH君は、ナンバーステーの台座がきちんとできていることにいたく感心の様子。いやいやかつての正規バイパーも並行みたいなもんだったから……というツッコミは引っ込めつつ、GMは昔から仕向け地の法規には割と真摯(しんし)に対応してきたほうではないかと思う。「左ハンドルばっかり売っている」とツッコまれると、返す言葉はないのだが。
……と、そんなGMの物件にしてハンドルが右にある。C8コルベットの重大な関心事のひとつはこれだろう。エンジンが後ろに引っ越したおかげで、前軸側の構造物を自由に取りまわせるようになったことが大きな理由だろうが、この右ハンドルの設定により、日本のみならずスポーツカーの愛好家が多いイギリスでも、コルベットは大手を振って販売できるようになった。
そこで気になるのが、ドライビングポジションがきちんととれるのかということだ。MRやRRは、FRと違って前輪とキャビンの位置関係が近いため、タイヤハウスの張り出しがフットスペースを侵食し、ペダルの置き場が割を食うことが多い。その場合、左ハンドルならばフットレストが泣くことになるが、右ハンドルではその影響がアクセルペダルを直撃。ブレーキペダルごと車両中央側に追いやられることになる。今日び、そういうクルマ(=MRやRRの高性能スポーツカー)のインターフェイスは3ペダルでなく2ペダルが主流であり、以前よりはペダルレイアウトに余裕ができているのは確かだが、それでも思慮なくつくれば大惨事となることは言うまでもない。...