サーキットでも楽しみたい!
今や少数派となったリトラクタブルハードトップを採用する2+2シーター「フェラーリ・ポルトフィーノM」に試乗。マラネッロの開発陣が磨きをかけたパワートレインやシャシーの仕上がりを中心に、先代「ポルトフィーノ」からの進化を探ってみた。
ユニークなオープントップは健在
「ポルトフィーノ」とはイタリアの北西部、地中海に面した港町の名だ。漁と観光を主な業としているそうで、マラネッロからもミラノからも、直線距離で100kmくらいのところにある。
何かの試乗の途中に一度通り過ぎただけの印象でしかないが、背後に山が迫ることもあって、そこはひたすら開放感に浸り切るあけすけなリゾートというよりは、ちょっとお忍び感のある小さなモナコのよう……と、そんな雰囲気の場所だった。
そう、開けるもよしならこもるもよし。果たしてフェラーリがそんなことをニヤニヤと考えながらその名をクルマに与えたかはよくわからないが、結果としてポルトフィーノという名前は、このクルマの趣旨によく似合っている。
が、話はどこぞの男性誌が鼻の穴を膨らませる艶っぽい方向ばかりではない。2008年に発表された「カリフォルニア」に端を発するFR・4シーター・メタルトップオープンのラインはフェラーリに新たなユーザー層を迎え入れ、日常性を重視する女性や小さな子供を持つ若いファミリーもこのクルマにとっては重要な顧客だとプロダクトマネージャーは言う。
今や少数派となったCC、つまりクーペとカブリオレの両得を目指したリトラクタブルハードトップ(RHT)システムもそんな顧客の志向には見合っていること、また継続的なリファインもあってフェラーリならではのユニークなメカニズムと認知されていることから、当面は採用を継続するという。
ちまたでは「ローマ」のソフトトップ版がポルトフィーノの代替として用意されるだろうといううわさもあがっていたが、それどころかポルトフィーノに性能強化を主眼としたマイナーチェンジが施されることになった。それがこの、ポルトフィーノMだ。...