“やりすぎ”くらいがちょうどいい
CセグメントのSUVをベースに、メルセデスAMGが徹底的に走りを突き詰めた「メルセデスAMG GLA45 S 4MATIC+」。421PSの高出力ターボエンジンと専用チューニングのシャシーを備えたハイパフォーマンスモデルは、好事家の心をくすぐるトガった一台に仕上がっていた。
リッター200PSオーバーのハイチューン
メルセデスAMGが手をかけるコンポーネンツのなかでも、前衛的なエンジニアリングの象徴として君臨するエンジン。その筆頭は、4リッターV8直噴ツインターボの「M178」型だろう。他社の製品を含め、あまたのモデルに搭載される「M177」型とは一線を画し、2ドアの「AMG GT」系のみに与えられるそれはドライサンプによる極限の低重心化を図ったもの。先ごろニュルブルクリンク北コースを6分48秒台と市販車最速で走り抜いた「AMG GTブラックシリーズ」に搭載された「M178 LS2」は、同じV8直噴ツインターボを積む「マクラーレン720S」や「フェラーリF8トリブート」にも勝る730PSをマークしている。
一方で、排気量対出力比で言えばそれよりがぜん過激なチューニングとなっているのが、2リッター直4直噴ターボの「M139」型だ。その出力は421PSと、リッターあたり200PSを優に超えている。負けじとトルクも500N・mと、2リッターエンジンとしては強烈なものだ。ひと通り手を入れてブーストアップした「ランエボ」の「4G63」が400PSくらい……と考えると、それ以上のスペックが均等にメーカー品質で頂戴できるというすごい時代になったことを実感する。
いわばAMGの“裏番長”ともいえるこのM139型ユニットを搭載するモデルは現在4車種。「A45 S」と「CLA45 S」「CLA45 Sシューティングブレーク」ときて、最も新しいのがGLA45 Sだ。
現行世代になってSUV度を高めたGLAに421PSの組み合わせが果たしてどんなあんばいかは、にわかに想像がつかないが、強いてライバル的なモデルを挙げるとすれば、アウディの「RS Q3」シリーズになるだろうか。独自色の強い2.5リッター直5ターボユニットは400PS&480N・mと、それでもアウトプットはGLA45 Sの側に軍配が上がる。が、そのパワーバンドの幅広さはRS Q3の側が勝っている。ともあれGLA45 Sとは、これほど幅広くきめ細かい市販車のラインナップにおいても、相当ぶっ飛んだキャラであることは間違いない。...