伝統の継承
フルモデルチェンジを受けた「ランドローバー・ディスカバリー」に米国で試乗。アルミモノコックボディーを採用するなど“革新的”な進歩を遂げた新型は、オンロードの洗練と悪路走破性の強化を同時に成し遂げた、ランドローバーの伝統の良き継承者だった。
“いいとこ取り”したモデル
ちょっと古い世代の私に言わせれば、もともとランドローバーのラインナップは3つのモデル――「ディフェンダー」「ディスカバリー」「レンジローバー」――で構成されていた。ディフェンダーはランドローバーの始祖ともいうべきベーシックなモデルで、その軽量さを生かして最も高いオフロード性を誇った。レンジローバーはその対極にあって、ランドローバーらしい優れたオフロード性能を残しながらも、大きく優雅でリムジンのようにも使えるぜいたくなSUVとして登場。そして2台に挟まれた格好のディスカバリーは、ディフェンダーとレンジローバーの“いいとこ取り”をしたようなモデルで、ディフェンダーに匹敵するオフロード性能とレンジローバーに次ぐオンロード性能や充実した装備が自慢だった。また、1989年にデビューした初代より7シーター仕様が用意されていて、ファミリーユースに適していることもディスカバリーの特徴といえる。
やがてレンジローバーとディスカバリーにはコンパクトボディーでオンロード性能をさらに高めた“スポーツ”と呼ばれる派生モデルが誕生。さらにレンジローバーは単なるモデル名からランドローバー内の一ブランドへとその役割を大きく変え、コンパクトでありながらスポーティーでスタイリッシュな「イヴォーク」が登場。さらにこのイヴォークと「レンジローバー スポーツ」のギャップを埋めるモデルとして「ヴェラール」が先ごろ発表されたものの、ディフェンダー(近々フルモデルチェンジが実施されるもよう)、ディスカバリー、レンジローバーという3本柱の位置関係はいまも基本的に変わっていない。...