才色兼備のクロスオーバー
SUVとクーペの融合が図られた、メルセデスの個性派モデル「GLEクーペ」がフルモデルチェンジ。新型のクリーンディーゼル搭載車に試乗した筆者は、その予想外の走りっぷりと優れたユーティリティーに、大いに驚かされたのだった。
「Eクラス クーペ」をクロスオーバー化したような……
私のなかでは、メルセデス・ベンツはいまだに“輸入高級セダン”のイメージが強いのだが、時代の流れとともにSUV比率が高まっているというのが現実で、いまや日本市場ではSUVの販売が約3割に達するそうだ。確かに週末の高速道路をはじめ、東京のど真ん中でも、メルセデスのSUV比率が高まっているのを実感できる。
別格の「Gクラス」はひとまず除外するとして、SUVラインナップの足跡を見直すと、1998年に登場した「Mクラス」にたどり着く。プレミアムSUVの“はしり”となったMクラスは、3代目の途中で「GLE」と名を変え、いまに至るのはご存じのとおりだ。エントリークラスの「GLA」からフラッグシップの「GLS」までSUVのラインナップがそろい、ブランド全体の好調を支えているのは、Mクラス(とGLE)があったからなのだ。
そのGLEは2019年のフルモデルチェンジで、4代目に進化。Cピラーやリアクオーターウィンドウの特徴あるデザインにより、ひと目でMクラスの系譜とわかるエクステリアが最新モデルにも受け継がれるあたりに、作り手の歴史を重んじる気持ちが感じられる。
そんなGLEのクーペ版となる「GLEクーペ」が登場したのは2016年のことだが、いかにもSUVというGLEのエクステリアとは大きく異なり、「Eクラス クーペ」を4ドアにしてクロスオーバー化したらこんなスタイルになるのかなぁ……という、まるでGLEとは別物のクルマに仕上がっている。それが嫌いというのではなく、むしろ格好良く見えるというのが、個人的な感想だ。...