まさに規格外
SUVに流麗なクーペスタイルを組み合わせたクロスオーバーSUVの先駆け「BMW X6」がフルモデルチェンジ。最高出力265PSの3リッター直6ディーゼルターボを搭載する「xDrive35d Mスポーツ」に試乗し、多くのフォロワーを生み出した人気の秘密を探った。
巨大なボディーに巨大なグリル
このブランドの持ち前ともいえる独立心の旺盛さゆえか、世の中では広くSUVというカテゴリーで認知されるモデルを、あえてSAV(Sports Activity Vehicle)もしくはSAC(Sports Activity Coupe)と言い換えているBMW。車名がXで始まるそうしたモデルのラインナップは、今やその後に続く車格感を表すひと桁の数字が、1〜7まで勢ぞろいするという水も漏らさぬ態勢だ。
さらにこの先、それらの頂点に立つ「X8」なるニューモデルの追加設定も確実視されているというのだから、2000年の初代「X5」登場に始まったXシリーズが、BMWにとって今やどれほど重要な存在であるかは「推して知るべし」という状況。そうした中にあって今回紹介するのは、2018年に4代目へとモデルチェンジを行った現行X5とランニングコンポーネンツを共にする、第3世代のX6である。
2008年に誕生した初代、そして2014年に刷新された2代目というこれまでのモデルと同様、前出SACの一員としてラインナップされる2019年デビューの3代目X6も、「典型的なSUVならではの高い地上高や大径シューズの採用を筆頭とした逞(たくま)しい造形のロワボディーに、クーペ流儀の流麗なルーフラインを組み合わせる」というデザイン処理が特徴だ。加えれば、すでに“巨大”という表現がふさわしかった従来型をもしのぐボディーサイズは、ついに全幅が2mをオーバー。少なくとも日本では“規格外”ともいうべき大きさへと至ることになった。
そんな絶対的なサイズに加えこのところ登場するBMWのニューモデルがおしなべてそうであるように、キドニーグリルがますます大型化されたこともあって、その押し出し感たるやまさに圧巻。さらにそんなキドニーグリルには「BMW車として初めて」とうたわれる内部照明までもが備わっている。闇の中に浮かび上がる大きなグリルは、「まるでちょっと“デコトラ”のようなノリ」と表現したら、往年のBMWファンは賛同してくれるのかはたまた否定の声を上げるのか、いったいどちらであろうか?...