その日までは譲れない
「フォルクスワーゲン・ゴルフ」が8代目に生まれ変わった。車車間通信や対話型インフォテインメントシステムを採用するなど、今回のモデルチェンジをひと言で表すならば“デジタライゼーション”だ。ハッチバック車のベンチマークの、最新モデルの仕上がりやいかに!?
遅ればせながら改訂
1974年の発売以来、世界各国で累計3500万台以上が販売されたVWゴルフがモデルチェンジして8代目となった。2019年末に本国ドイツで発売され、日本導入は2020年末か2021年前半とアナウンスされていたが、COVID-19の影響でどうなるか先行き不透明になった。少なくとも2020年中の導入はなくなったとみるのが自然だろう。ただ、待っていればいずれ必ず入ってくる。相手はウイルス(の対策をする政治かもしれないが)。じっくり待つしかない。というわけで、昨2019年末にメディア向け国際試乗会で乗ったゴルフVIIIの印象を報告したい。
ゴルフといえば、CセグメントのFFハッチバックの基礎を固めたクルマであり、世界中の自動車メーカーからFF車のお手本として研究されてきた。VIIからVIIIへ。ゴルフのモデルチェンジは常に世界中のクルマ好きおよび自動車メーカーの関心事だ。FFハッチバックのベンチマークとして、他社にとっては新学期に新しい教科書が配られるようなもの。しかしその教科書をつくってきたVWが2015年にディーゼルスキャンダルを起こし、権威がかなり揺らいだ。そのせいで改訂のスケジュールが多少遅れたが、このほどようやく新しい教科書ができ上がったというわけだ。
新型は2012年に登場したゴルフVIIと同じエンジン横置き用モジュラープラットフォーム「MQB」を引き続き採用する。VIIは2017年に改良が加えられて「VII PA」、通称ゴルフ7.5へと進化したこともあって、登場から7年たった今でもハンドリングや乗り心地、効率のいずれをとってもライバルと戦える力を保っている。プラットフォームを引き続き採用といっても、何も変わっていないわけではない。上級グレードのフロントサブフレームをアルミ化するといったブラッシュアップが図られた。VII同様、廉価版のリアサスはトーションビームで、豪華版のそれはマルチリンクだ。...