伊達を気取るのも楽じゃない
自動車販売の最激戦区であるコンパクトSUVカテゴリーに、フォルクスワーゲンは「Tクロス」を送り込んできた。「ゴルフ」や「ポロ」と同様、同社はこのクラスにも“ベンチマーク”を打ち立てることができるのだろうか。導入記念の特別仕様車に試乗した。
久しぶりのニューフェイス
2018年3月のポロ以降、1年半以上もニューモデルの発表がなかったフォルクスワーゲン グループ ジャパン(VGJ)が、久しぶりに日本市場に導入するニューフェイスがTクロスだ。
Tクロスは、フォルクスワーゲンのSUVラインナップの中では最も小さなモデル。「小さい、小さい」と言うと、中も狭いんじゃないかと思われるのではということで、VGJでは「Tさい」SUVと呼ぶことにしたらしい……というのはさておき、ドイツ本国では、小さい順にTクロス、「Tロック」「ティグアン」「トゥアレグ」という布陣でSUVブームに対応しているところ。一方、日本では、ここしばらくティグアンが唯一の選択肢だったが、このTクロスに続き、2020年半ばにはTロックをラインナップに加えることで、日本でも人気のSUV市場でシェア拡大を狙っている。
そういう意味で重要な使命を与えられたTクロスは、成長著しいコンパクトSUVセグメントに属するモデル。4115mmという全長は、コンパクトカーのポロに近いサイズで、ポロ同様、フォルクスワーゲン グループの生産モジュール「MQB」を採用している。とはいっても、エクステリアを見るかぎりポロとの関連性は皆無なうえに、ボディーサイズの数字以上に存在感があり、堂々としたたたずまいも印象的だ。...