進化するのも結構だけど
2代目となった「ランドローバー・レンジローバー イヴォーク」の実力を確かめるべく、ディーゼルモデルの「SE D180」に試乗。より快適志向となったシャシー、文句のつけようのないエンジンなどに感心しつつも、リポーターがどうしても気になったポイントとは?
ブランドを変えた一台
ランドローバーの品ぞろえが「レンジローバー」と「90/110」(のちの「ディフェンダー」)だけだったころ、ということはつまり前世紀の話だが、レンジローバーとはオフロード四駆界のロールス・ロイスである、とぼくは理解していた。頭文字は両方とも“R.R.”。RACラリーのコースに自分の土地を好意で貸すような元貴族のお金持ちがディアハンティングなどに使うクルマがレンジローバーであると。
そんなイメージを覆したのがイヴォークである。ランドローバーとしては掟破りに斬新で都会的なSUVの原形は、2008年デトロイトショーのショーモデル「LRX」。3年後、ほぼそのままの形で、しかもレンジローバーの名字を与えられて市販化されたイヴォークは、ランドローバー始まって以来のヒット作になった。こんなレンジローバーあり!? と思わせた新種が、メーカー(ブランド)のイメージや立ち位置までも変えてしまった。ランドローバーのゲームチェンジャーである。
その2代目は、一見、正常進化そのものだ。ランドローバー販売の3台に1台を占めるまでになった成功作をむやみにイジることはないわけだが、見た目は変わらなくても、横置きエンジン用プラットフォームは一新されている。初代のオリジナルデザインはクーペ(3ドア)だったが、今度は取りあえず5ドアのみ。3ドアは1割ほどしか売れなかったというから仕方ない。
エンジンはいずれも2リッター4気筒の「インジニウム」ユニットで、日本仕様の出だしはガソリンが3種類とディーゼルがD180のみ。今回試乗したのはディーゼルの上級グレード、SE D180である。...