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SuG『復活第1弾!スタイリッシュに進化を遂げた彼らに迫る!!』

1年間の活動休止期間を経て、昨年12月29日に東京・国立代々木競技場第二体育館で復活を果たしたSuG。復帰第1弾となるシングル「MISSING」は、“激しすぎるLOVE SONG”というキャッチフレーズも納得のへヴィ&ミクスチャーチューンで、従来のイメージを見事に覆している。さらに、ミュージックビデオは鬼才・二階健監督が担当!ハイエンドかつスタイリッシュに進化を遂げたSuGの第2章が今、始まる。

活動休止中に感じた寂しさを新曲「MISSING」へ――

――待ちに待った復活第1弾は、これまでのイメージを裏切って攻めまくってきましたね。
武瑠きっとポップな曲を予想されてる気がしたから、ここは逆に攻め切りたかったんです。かつ、ハイエンドな楽曲を打ち出して、バンドのレベルアップと方向転換をきちんと示そうと思いました。
yuji個人的にも去年は、FACTとかcoldrainとかのエモ系の邦楽バンドばっかり聴いていたので、自然と激しい曲が出てきちゃったんですよ。デモ音源の段階では、ホントに走り切って終わり!みたいな曲だったので、シングルにするには尺が短すぎるから、途中にガラッと展開の変わるパートを付け足して。そこにスクラッチを入れたりすることで、今のバンドの方向性も見せられたらいいなぁと。

――激烈に疾走するなか、突如テンポダウンするパートが入ると、確かにミクスチャー感やオシャレ感がグッと増して、とてもスタイリッシュに聴こえます。
shinpeiただでさえ激しい曲だからドラムは大変なのに、あそこでさらに難しいリズムが入ってくるんですよね!その後の大サビも恐ろしくへヴィなビートになってるんで、今回からトリガーシステムという新システム(機材)を導入しました。
Chiyuおまけにカップリングの「Rolling!!」もパンクな速い曲だから、スタジオでもぺーちゃん(shinpei)ずっと苦しんでて!(笑)でも、これだけ激しい曲がシングルになるのは、すごく新しい試みだなと思います。
masatoチューニングを変えるとライブでギターを持ち替えなきゃいけないんで、なかなか今まで踏ん切りがつかなかったんですけど、この曲をキッカケに今後ダウンチューニング(すべての弦をそれぞれ半音か一音下げて演奏すること)の曲も増えてくるんじゃないかな。

――ところで「MISSING」には“見つからない”とか“寂しい”いう意味がありますけれど、このタイトルや詞世界に籠められているのは、どういった想いなんでしょう?
武瑠そのへんは、あまり特定しないほうが幅広く楽しめるかなと。バンドが無いからこそ“寂しい”という感情を埋めようとして前に進む……っていう作用を活動休止中に感じたから、その力学みたいなものを描きたかったんですよね。次の作品を作ることのできない悔しさや寂しさこそが“バンドをやっていた”という事実の証明になるというか、それでサビに<I miss youだけが そう 愛の傷跡>っていう歌詞を入れてみたり。曲がゴシックとHIP HOPを混ぜた感じだったんで、ちょっと“甘い悪夢”みたいなイメージがあったんです。

――その一種ロマンティックな世界観が、映画『Soundtrack』(2002年公開)や『下弦の月』(2004年公開)などで知られる二階健監督とコラボレーションしたミュージックビデオ(MV)とも、素晴らしくマッチしていますね。
yuji出来上がりを観て、“なんか映画みたいだ!”って思いました。
shinpeiそう。色がホントにキレイ。
武瑠以前から二階さんには撮ってほしいと考えていて、今回の曲なら彼が得意とするゴシックな絵に上手くハマるだろうと。さらに、そんな二階さんの世界観に普通なら絶対存在するはずのないHIP HOP/ストリート的なものを持ち込んだら面白いだろうなぁと、グラフィティアートを使ったりしてます。MVのストーリーに関しては、冒頭と終わりのシルエットだとかマスクで寂しさを吸ってる絵だとか、絶対に必要なシーンだけ先に提示して肉付けしてもらった形ですね。そういう断片的なイメージも、この後に控えているアルバムの中で使おうとしているものなんで、アルバムが出れば“なるほど!”と納得してもらえるんじゃないかな。しかも、次のアルバムでやろうとしている物語は、高校生のときに思いついた話なんですよ。きっと今までの作品の中で一番暗くなるだろうから、ちょっと書き出すのが怖いくらい(苦笑)。

自分たちの想いを赤裸々に――ここまでリアルな話は珍しい……

――ずっと温めていたお話が、遂に作品化されるとは楽しみです!ただ、アルバムの世界が反映されているのは「MISSING」だけですよね?
武瑠はい。カップリング曲は無関係で、去年の誕生日にイベントでHi-STANDARDの「STAY GOLD」をやったとき、“こういうモッシュできる曲が欲しい!”と思って作ったのが「Rolling!!」。タイトル自体がモッシュしてるフロアの絵面を表していて、実際ライブでやってみたら、予想以上にグルグル回ってくれましたね。ただ、この曲はみんなが一緒に歌ってくれないとツラい。同期で歌を重ねたりしてないから、メッチャ寂しいことになる!


――CDが発売されれば、みんな歌ってくれますよ(笑)。一方、通常盤のみ収録の「0 song」は、活動休止時に再会を誓って1コーラスだけ発表されたバラードの完成版で、2番のAメロではChiyuさんがボーカルを入れているのに驚きました。
Chiyu武瑠と俺の2人で歌う曲が欲しいと、前から話は出ていたんですよね。ただ、ライブでコーラス入れたりしてたとはいえ、低音でラップっぽく歌うのはあんまりしたことがなかったから、最初は不安だったんです。でも、1回サラッと歌ったら武瑠にも“そんな感じで大丈夫”って言ってもらえたんで良かったなと。

――それは歌詞に書かれているファンへの想いを、メンバー全員が共有していたからじゃありません?どういう想いで歌えばいいのか、直感的にわかっていたんですよ。
Chiyuいや、ホントその通りです。
武瑠自分たちの想いを赤裸々に書いてますからね。ここまでリアルな話を書くって、確かに珍しい。
masatoすごくシンプルな曲なのに、これだけ特別な空気感が出るっていうのは、やっぱり曲自身が力を持っているからなんだなと実感しましたね。
yuji1年前のものとは打ち込みから全部録り直して、最後にみんなで合唱できるパートを足したりと、よりライブを意識した仕上がりにはしてます。

――3月9日の“サグの日”から始まる全国ツアー『un-MISSING』では、きっと感動的な合唱が聴けるでしょうね。
shinpei久しぶりのツアーなんで、体力とか体調とかは心配ですけど、ライブ自体は絶対楽しくできるだろうし。ファンの子たちも絶対待っててくれてると思うから、そこは心配してないです。
武瑠タイトルの『un-MISSING』は、“寂しさを殺す”ツアーっていうことなんで、まずは今まで待っててくれた人たちに会いに行って。ただ、「MISSING」から入ってくれる人も相当いるだろうし、やっぱり“これから作ろう”という気持ちが最もバンドを動かしていくものだから、一緒にSuGというバンドを盛り上げてほしいですね。その空気が世間の目をSuGに向けさせることになるんで、ある意味、世の中の注目が一番集まるのって次の作品だと思うんですよ。みんなの“SuGって良いよ”っていう声や想いを掛け合わせて、共同作業でSuGを大きくしていけたら嬉しいです。
(文:清水素子)

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