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平山浩行『任せられるような安心感を出せるように…』
役作りはまったくしていないです
【平山】 テレビからの流れもあって、すでに関係性が出来上がっていたものですから、お互いに言葉を交わさなくても“あうんの呼吸”ですっと役に入れました。そういう意味では(気持ちが)楽でしたね。
――おふたりとはどんな会話をされていたんですか?
【平山】 「どこどこのご飯が美味しかったよ」とか普通の会話もしましたし(笑)、ドラマから何年か経っているので、お互いのイメージをディスカッションしながら、より深く演技についても話しました。
――平山さん演じる永嶋は検視補助官という特殊な役柄でしたが、映画の撮影前に改めて役作りなどはされましたか?
【平山】 いえ、役作りはまったくしていないです。ドラマ撮影当時の事を思い出しながら演じていました。ただ、ドラマのときより永嶋が成長している部分を見せないといけないので、検視補助官として(器具などを)すっとスピーディーに出す事などは意識していました。
――ドラマからずっと観ている方が永嶋の成長を感じてもらえたら嬉しいですよね!
【平山】 そうなんですよ。内野さん演じる倉石や、松下さん演じる小坂がいなくても、永嶋に任せられるような安心感を出す事がすごく大事なのかなと思っています。
厳しさのなかから生まれてくるもの
【平山】 基本的に「見て覚えろ」というのが倉石で、内野さんご自身は「嫌な上司でいたい」とおっしゃっていたんです。そういう厳しさのなかから生まれてくるものってたくさんあると思いますし、支えてくださっているという安心感もありました。何も言わなくてもちゃんとメッセージが伝わってくるという点では内野さんと倉石は共通していました。そういう姿を見てとても勉強になりました。
――永嶋と平山さんの共通点はありますか?
【平山】 僕自身父親を亡くしていますので、そういう悲しさは永嶋という役に通じるものがありました。誰にでもいずれは訪れる悲しみというか。
――繊細な心の動きを感じました。そして永嶋はやっぱり血は苦手なんだなとわかるシーンを観てほっとしたのですが……。
【平山】 普段は突っぱっているんですけど、悲惨な現場では思わず目を背けてしまうような感じはドラマに続き今回も残しました。
――撮影現場では緊迫したシーンもあって大変だったのでは?
【平山】 僕が大変というより、通り魔事件の撮影シーンでは寒いなか血糊をつけて横たわっているキャストさんもいて。そういうキャストさんたちの演技があるからこそ、僕のお芝居が成り立ちます。とにかく悲惨なシーンだったのですが、そこをしっかりと作ることで僕らの感情のスイッチも入りました。あと小道具であるカバンひとつとっても「倉石班なんだな」と思えたり。そしてまたカバンを開けると道具が入っていて、ドラマの現場を思い出しましたし、制服を着るだけで身が引き締まりました。
――映画ならではの迫力あるシーンも見所でしたが、ラストシーンがとても印象的でした。
【平山】 そうですね。「この後どうなるのかな?」と思ってもらえるようなラストになっています。観る方によって捕らえ方が違うと思うので、自由に楽しんでいただければと思います。
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(文:奥村百恵/写真:逢坂 聡)
映画情報
都内で無差別通り魔事件が発生。だが実行犯は被害者遺族たちの願いも虚しく、心神喪失が認められ、刑法第39条により無罪となってしまう。
2年後、事件を無罪へ導いた弁護士と精神鑑定を行った医師が相次いで殺害される。警視庁と神奈川県警の合同捜査本部が立ち上がり、2年前の通り魔事件の遺族に疑いの目が向けられた。
「俺のとは違うな」……倉石は死亡推定時刻に疑問を抱き、犯人が別にいると考える。果たして彼が追った先にある真相とは?
出演:内野聖陽 松下由樹 渡辺大 平山浩行 柄本佑
2012年6月30日(土)より全国ロードショー (C)2012「臨場」劇場版 製作委員会
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