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声優・仲村宗悟、誕生日にアルバムシングル同時リリース 作品で“等身大の姿”を表現

仲村宗悟

仲村宗悟

 声優でシンガーソングライターの仲村宗悟が自身の33歳の誕生日でもある7月28日に1stアルバム『NATURAL』と4thシングル「壊れた世界の秒針は」を同時リリースする。アルバムのリード曲「ナチュラル」は、朝の情報番組『スッキリ』(日本テレビ系)のマンスリーテーマソングに決定。シングルは、7月期アニメ『RE-MAIN』(テレビ朝日系)のエンディング主題歌に決まり、注目を集めている。新曲はすべて仲村による作詞作曲で制作された、仲村の等身大の姿が投影された作品となっている。

好きなように“僕ら”で“一緒に”音を楽しむ 仲村が作る音楽に流れる根底

 朝の情報番組『スッキリ』(日本テレビ系)の7月のマンスリーソングとしてオンエア中のアルバムリード曲「ナチュラル」は、ホーンセクションをフィーチャーした明るいファンクポップとなっている。落ち込んで家に帰ってきた主人公が、ギターを手にして、へこんだ気持ちをリカバーしていくストーリー。Aメロの最後のメロディラインは予想を裏切られ、歌詞にあるような“奇天烈な”動きをして、思い切り下がっていくのだが、これは、ジャンルや流行はもちろん、音楽には正解不正解もない。音を楽しむと書いて音楽と呼ぶんだから、好きな時に、好きなように楽しめばそれでいいという思いが感じられた。<ロックンロールにポップ&ジャズ、ブルースはどうだろう/上手に決める必要はないさ/型なんて自分次第で>とサビで歌っているが、自分が好きな音楽を好きなように楽しんでいる“姿勢”そのものが歌詞にも込められている。

 その<音楽を楽しんでる>という姿勢はリスナーにも伝わっている。7月1日にプレミア公開されたMVは、自分のスタジオで眼鏡をかけて作曲を始めた彼の元に、次第に友達が集まってきて、セッションが始まるという内容で、8ミリカメラによる彼女視点のようなプライベートショットも差し込まれていた。コメント欄には「聴いてて自然と笑顔になりました」「宗悟さんの笑顔に元気をもらいました」という声が多く寄せられていたのと同時に、「早くライブで一緒にクラップしたい」という願いもあがっていた。この“一緒に”楽しむという点も彼の音楽の根底に共通して流れているテーマなのだろう。「ナチュラル」の人称が“僕”ではなく、“僕ら”となっているように、彼の眼差しや歌声は常にリスナーに向けられている。彼にとっての作詞作曲は、自己実現が目的ではなく、あくまでもリスナーとのコミュニケーションの手段の1つであるのだ。

ロックやソウル、R&B、エレクトロ…さまざまなメロディアプローチで魅せる『NATURAL』

  • 1stアルバム『NATURAL』

    1stアルバム『NATURAL』

 1stアルバム『NATURAL』には、ほかにも彼が作詞作曲をした新曲6曲が収録されているが、ストリングスをフィーチャーしたロックバラード「僕なりのラブソング」や「素敵な世界」、レトロなコーラスワークが魅力的なロックンロール「あなたのこと」、ロックやソウル、R&B、エレクトロをミックスしたワイルドかつアーバンな「チョコレート」の4曲はラブソングだ。この4曲では“僕”の目や心に映る“君”がいて、“僕ら”で過ごす時間の大切や素晴らしさを歌っており、その歌声は音楽を通して聴き手も共有でき、心がじわっと温かくなるような多幸感を与えてくれる。人が好きで、自分の周りにいる人だけでも笑顔にしたいという思いは、彼の等身大の気持ちであり、ありのままの姿なのだ。

 アルバムの中で1曲だけ、顔の見えない相手がいる曲がある。「わかってちょうだいね」では、<こんな人間だっているってこと/わかってちょうだいね>と2分にも満たないハードなパンクロックに自分の怒りにも似た感情をぶつけている。常に明るくて朗らかで笑顔に満ちているだけではない、これも、彼の一面なのだろう。

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