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“ヅカファン”葵わかな、 “ときめきの宝塚歌劇”3選で魅力を語り尽くす「私にとって夢の国!」

――連続テレビ小説『わろてんか』撮影時には、大阪で初めての一人暮らしをしたという葵さん。精神的にも体力的にも大変な時期だったと思いますが、この間に初めて本拠地・宝塚大劇場で観劇することができたと伺いました。当時の葵さんにとって、宝塚観劇や作品はどのような存在でしたか?
葵わかなそのとき初めて宝塚大劇場で観劇して、元気をもらいましたし、本当に努力の姿勢が素晴らしいから、「まだまだ頑張れるんだ!」と思いました。撮影のスケジュールの中で、観劇がリフレッシュになりました。「ああ、大阪に行けてよかった」と思うことでもありました(笑)。
――宝塚歌劇の本拠地である宝塚大劇場で観劇すると、東京で観るのとはまた違った感覚もありますよね。
葵わかな東京宝塚劇場は新しくてきれい。宝塚大劇場もきれいですが、もうちょっと趣を感じるというか。時代が感じられて「ああ、ここが聖地なのか」と思いました。
――『ロミオとジュリエット』を観てミュージカルに出たいと思って、その作品で初舞台を踏んだ葵さん。さらには、葵さんが主演した『アナスタシア』が宝塚でも上演されました。葵さんが宝塚ととてもご縁があるのを感じます。ご自身がミュージカルの大舞台に立たれたことで、宝塚への思いに変化はありましたか? また、何か参考にされたことはありましたか?
葵わかな自分が観客として元気をもらっていたのですが、実際に舞台に立って元気を与える側になったとき、タカラジェンヌの皆さんは本当に大変なことをやってらっしゃったんだなと感じました。しかも私が参加させていただいた作品はダブルキャストやトリプルキャストでしたが、宝塚はシングルキャストが多く、長期間演じていらっしゃる。タカラジェンヌの皆さんの頑張りやプロフェッショナルさを感じて、より尊敬の念を持つようになりました。

宝塚では歌も歌えないといけない。お芝居もダンスもできないといけない。作品によってはコメディセンスが必要で、ステージに立ったときには華がないといけないんです。私は映像作品に出演させていただくことが多いですが、舞台で演じたことが映像作品にも大きなものをもたらしてくれているのを感じます。違うフィールドだと思っていたけれど、すごくつながっているなと感じるんです。
――それは、どういうところが?
葵わかな演技をするという意味では同じですし、私の中では歌もお芝居の一つという感覚でいます。ドラマや映画では、出来上がった作品に後から(BGMとして)音が乗ってくるじゃないですか。でも、ミュージカルだと歌と芝居が同時で、音楽に助けられて気持ちがすごく揺れ動くんです。今までのピークがここだったとしたら、舞台をやるたびに(そのピークを)飛び越えていける。自分の限界値を超えていく感覚が勉強になります。努力も練習もプレッシャーも乗り越えていかないといけない大変な道ですが、大変だからこそ得られるものがあると思います。

――なるほど。
葵わかなそれに、映像作品はお客様の姿を生で見ることはできないけど、舞台に立つとお客様のリアクションを感じられるじゃないですか。自分はエンターテインメントをしているんだなという感覚を持つことができる。それがとても大事なことだなと思っていて。人に何かを発信すること、お芝居として表現して伝えることが形となって実感できるのが劇場だなと思います。伝える・発信するという感覚をつかむことで、映像・舞台のどちらにも生かせるかなと思うんです。
――葵さんはマンガやアニメもお好きだと伺いました。宝塚では、『ベルサイユのばら』を筆頭に、人気のマンガやアニメ・ゲームまで舞台化され、話題になっています。そのような作品をご覧になったことはありますか? もしくは、宝塚作品から原作に興味を持ったことはありますか?
葵わかな『るろうに剣心』や『ベルサイユのばら』『ポーの一族』などを観ました。「これを宝塚でやるんだ」と思って観に行くから、『ベルばら』や『ポーの一族』は漫画を読みましたし、『るろうに剣心』は映画版を観ました。それから、宝塚を好きになったことがきっかけで、当時高校生だった私は世界史が大好きになって、世界史のテストでは良い点数が取れました(笑)。

雪組公演『るろうに剣心』PR映像

――それは「宝塚ファンあるある」ですね(笑)。
葵わかなはい(笑)。

――「宝塚に興味はあるけれど、まだ実際に見たことがない」という初心者の方がいたら、何とアドバイスされますか?
葵わかな「素敵ですよ」としか言えないです。自分が舞台に立つ側になって思うのは、タカラジェンヌの皆さんは本当に全身全霊で演じているということ。全身全霊を目の前で受け取れる3時間は震えますよね。さっき話した「息してる」じゃないけど、生きてる人間が全力でこっちにむかって発信しているものを受け取るのはパワーが要るけれど、だからこそ観ることで人生が変わったり、その日は全然良いことがなかったとしても「良い日だ」と思えたり。

宝塚に限らず舞台ってそういうコミュニケーションが取れるところ。言葉を交わさなくても、観客と演者で大きいエネルギーを交換できる場所だなと思います。宝塚はそれを1年365日やり続けているプロ集団の劇団なので、観て失敗がない。絶対に外れないし、皆さんびっくりするくらい失敗とか、ミスとかされないんですよね(笑)。

だから、「何から観たらよいか」とよく聞かれますけど、私は何でも良いと思うんですよね。どの作品でも、タカラジェンヌの皆さんは今日初めて観る方のために心を込めて演じていると思うし、敷居が高そうに見えて受け入れ態勢はバッチリだと思います。ちょっと勇気出して飛び込めば、すぐにトリコですよ(笑)。
――確かに、「外れがない」というのが宝塚の良いところですね。
葵わかな何回観に行っても進化するし、良いところは変わらずに素敵だし、本当にすごいです!

――今日は葵さんのあふれる宝塚愛が伝わってきました。最後に質問します。葵さんにとって、「宝塚とは」。ひとことで言うと?
葵わかな私にとって夢の国です。ラインダンスとか宝塚が誇るもの、全部がキラキラしていて。みんながみんな、役として存在して、目の前で行われていることがきれいで。絵本や漫画のような二次元の美しさや輝きが三次元にある場所だなと思います。
プロフィール
葵わかな(あおい・わかな)

1998年6月30日生まれ、神奈川県出身。2009年女優デビュー。映画やCMなどで着実にキャリアを積み、2017年にNHK連続テレビ小説『わろてんか』のヒロイン・藤岡てん役で国民的女優の仲間入りを果たす。2020年にミュージカル『アナスタシア』の主演に抜てき。2021年にはミュージカル『The PROM』、WOWOW『連続ドラマW インフルエンス』に出演予定。
作品情報
『連続ドラマW インフルエンス』

2021年3月20日(土)スタート
毎週土曜午後10:00〜WOWOWプライムで放送、WOWOWオンデマンドで配信
監督:水田成英、ヤングポール
脚本:篠崎絵里子
原作:近藤史恵『インフルエンス』(文春文庫刊)
音楽:林ゆうき、菅野みづき、奥野大樹
キャスト:橋本環奈、葵わかな、吉川愛/鈴木保奈美
地方の団地で暮らす高校生の友梨(橋本環奈)は、過去に同級生の里子(吉川愛)が、祖父から性的虐待を受けていることを知りながらも、彼女を守ることができず疎遠になってしまったことで、心に傷を負っていた。
ある日、友梨が通う高校に東京から真帆(葵わかな)が転校してくる。真帆は何事も真剣に取り組む性格があだとなり、クラスで浮いた存在となっていたが、友梨は同じ団地で暮らしていることもありすぐに打ち解ける。そんな中、包丁を持った暴漢に襲われそうなった真帆を助けようとして、友梨は男を刺してしまう。正当防衛だと逃げ、恐怖で震えながら眠りについた翌日、逮捕されたのは不良となった里子だった――。
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この記事について
この記事は、LINE初の総合エンタメメディア「Fanthology!」とオリコンNewSの共同企画です。
俳優・歌手・芸人・タレントらの趣味嗜好を深堀りしつつ、ファンの「好き」を応援。今後、さらに気になる人の「これまで」と「これから」をお届けしていきます。
⇒この記事をオリジナルページで読む(3月9日掲載)

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