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カジュアルからフォーマルまで…芸能人“結婚報告”の変遷とトレンド
トレンドは「おそろいの白シャツ」カジュアルに結婚報告する芸能人たち
そんな慣習に風穴を開けた“先駆者”といえば、2016年8月に結婚を発表した妻夫木聡&マイコ夫妻だろう。2人が結婚報告をした際に添えた写真には、白シャツを着て満面の笑顔で寄り添う2人の姿が収められていた。それまでとは一風変わった結婚写真は瞬く間に話題となり、「2人の仲の良さが伝わる!」「良い関係なんだろうな」「ナチュラルで親近感が湧く」などと当時SNSで注目を集めていた。
これをきっかけに、芸能界のビックカップルは続々とおそろいの白シャツ姿で結婚を報告。2019年に結婚を発表した高橋みなみは、筆文字風に「だんな」「よめ」と書かれた白シャツを着て写真撮影に挑むなど、ひとひねり効かせた結婚報告も記憶に新しい。この頃から芸能人だけではなく一般人の間でもお揃いの白シャツを着用してSNSで結婚報告をするカップルが増えていった。より“カジュアルなスタイル”を求めることがトレンドになっていったと言える。
SNSで発信する芸能人が急増 報告スタイルも多様化
しかし近年では、結婚報告のスタイルも多様化。オードリーの若林正恭は、10年以上続けているレギュラーラジオ番組『オードリーのオールナイトニッポン』内で電撃発表、イモトアヤコは、飛躍のきっかけとなった『イッテQ!』内で生報告するなど、それぞれが対ファンを考慮しつつ、報告の場を選んでいる。“結婚報告の場”は本人たちが何を大切にしているかがうかがえる“指標”ともなりつつある。
さらに、SNSの普及により個人が公式アカウントを持つ時代になったことも要因の一つと推測する。TwitterやInstagaramといったSNSのみでの報告も急増。近いところで言えば、8月29日には西川貴教がTwitterで一般女性と、9月2日にも、なだぎ武&渡邊安理がそれぞれのTwitterで、直筆でのコメントやイラストを添えて報告した。
これまでInstagramで報告したカップルも「どんなことがあっても笑顔でいられる明るい家庭にしていきたい(おばたのお兄さん)」「彼はとても穏やかで、我が家の気難しい猫にも好かれる優しい人です(高橋みなみ)」など、それぞれの投稿に添えられたコメントからは、応援しているファンへ向けて、自分の言葉を通して最愛のパートナーを紹介したい気持ちが読み取れる。
こういった場合、コメント共に投稿する写真は、フォーマルでドレッシーな服装よりもカジュアルさを追求する方が、よりあたたかみが感じられる。そこが芸能界でお揃いの白シャツが選ばれ続けてきた大きな理由ではないか。
カジュアル志向だった結婚報告、瀬戸&山本を機に新たな潮流も
書面には、「自分と向き合う時間が増え、その中でお互いに失いたくない、大切な存在なのだと確信しました」というコメントが添えられていることから、生涯のパートナーとして、真摯に向き合う2人の真っ直ぐな関係性が見えてくる。
もっとも注目すべきは、オフホワイトのスーツを着用し、真っ直ぐにカメラを見つめる2人の姿。大きなフリルが首元と胸にあしらわれた白いブラウス姿の山本は、フォーマルでありつつフェミニンな雰囲気。2人の柔らかい空気感が伝わってくるバランスのとれたショットだ。
また、瀬戸が椅子に座り、山本が瀬戸の肩に手を置いていて、お互いに支え合う形となっていることから、「失いたくない存在」というコメントに通じるような“対等さ”も感じられ、SNS上には、「よくある男女像じゃないのが良い」「2人の関係性が現れていて素敵」「ジェンダーレスで超かっこいい」という意見も寄せられていた。
白シャツ=カジュアル、スーツ=フォーマルというように、一見、正反対のスタイルにも感じられるが、「いろんな報告の仕方があって良い」ということを知らしめる機会となったカジュアル路線のトレンドを経てこそ、出てきたスタイルでもあるようにも思う。
2人の普段の関係性、どういった思いで一緒に人生を歩むことに決めたのか、それを世間に対して、どのような形で発表するのが最適なのか…。昨今は、所属事務所ではなく、当人たち自ら考え抜いて行なわれ、より近い距離で芸能人たちの素顔が垣間見れる機会が多くなっている。
なにより、瀬戸康史&山本美月からは、お互いをリスペクトし合う強い信念が感じられることから、現代の芸能人夫婦の新しい形を垣間見れた。また新たなトレンドが生まれる可能性もあり、後に続く芸能人たちの結婚報告にも注目していきたい。