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“年齢に抗わない”近藤サト、東日本大震災で感じた「白髪染め」への違和感とは?

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    近藤サト

 元フジテレビアナでフリーの近藤サトが4日、水曜レギュラーを務める『ひるキュン!』(TOKYO MX)で七夕の短冊に「白髪が増えますように」という願いを書いて話題を呼んだ。11日に50歳となった近藤だが、あえて白髪を隠さず、年齢に抗わない生き方を体現する生き様は多くの女性から共感を寄せられている。現在はナレーターを中心に活動する近藤に、『ひるキュン!』に出演する“やりがい”や、人生のターニングポイントを聞いた。

『ひるキュン!』はカメラの先に視聴者の顔が見える「毎日食べる味噌汁みたいな“温かみ”を感じる番組」

――昨今はナレーションの他に、『ひるキュン!』での活躍も話題です。番組の魅力は何ですか?
近藤サト『ひるキュン!』はファンとの距離が近いライブハウスみたいな感覚なんです。民放の番組は東京ドームみたいに観客席がちょっと遠いイメージ。以前、久米宏さんが『ニュースステーション』(テレビ朝日系)をやられていたころに「カメラの向こうに500万人が見える」というようなことをおっしゃっていたらしいんですが、『ひるキュン!』は視聴者との距離感が近い分、カメラの先に視聴者が見える気がします。

――『ひるキュン!』の注目ポイントは?
近藤サト全体を通してやっぱり田中みな実ちゃんはキー。自由奔放でありながら、ブレーキも効かせつつハンドリングしてなさそうで、している。水曜日だと(TKO)の木本(武宏)さんは紳士でナイスガイ。視聴者に近いので、すぐそばにいると思っていただいて、“体温がある番組”みたいな。特別感はないけど、毎日食べている味噌汁、納豆みたいな感覚はラジオに近いかもしれません。

――『ひるキュン!』出演も転機かと思いますが、近藤さんの中で人生のターニングポイントとなった出来事は?
近藤サトいろいろありますね。結婚や出産もありますが、フジテレビを辞めたとき、ナレーターの事務所に入ったときも自分にとっては大きい転機でしたね。2011年に大学の講師(日本大学芸術学部放送学科特任教授※非常勤)も始めましたが、その頃が第2ステージの始まりだった気がします。

最初は白髪がストレスだった!? 「若さにしがみつくのは“時代遅れ”だと思った」

――局アナとして活躍した第1ステージと、現在の第2ステージでそれぞれのテーマみたいなものは?
近藤サトアナウンサーになった最初の頃は“百聞は一見にしかず”で、経験しよう、一生懸命挑戦しようって思いが強かった。それで第2ステージは、ある程度経験をしたっていう実感を伴いつつ、私の中ではもう“老後”なんですよね。テーマは「年齢に抗わない」ということ。

――最近、近藤さんの“白髪”が「カッコイイ」とネットでも話題になっています。
近藤サト年齢に抗わないのは、若さにしがみつかないということ。若さにしがみつくのは“時代遅れ”だと思います。これまでいろんな経験を経て、それって馬鹿らしいなと思ったんです。

――先ほど、2011年が第2ステージの節目になったとおっしゃっていました。
近藤サト最初は白髪がすごい嫌でストレスだったんです。ちょっとでも白髪が出たら染めなきゃって。でも、2011年に東日本大震災があって、その後に防災グッズを整理している時に白髪染めもバッグに入れようとして、ふと「これっておかしくないか?」と思って…。その時に“年齢に抗わない”という新しいステージが見えました。

――東日本大震災が自身の生き方を見直す契機になったんですね。
近藤サト最初、白髪でメディアに出始めた時は事務所の社長に「60歳まではやめろ」って言われました。でも、「(メディアに出る)男性は白髪でもいいのに女性はダメだ」という固定観念を変えたくて。結局、女性も白髪を染めているだけなので、「それでいいのか?」って許容範囲を広げたいと思ったんです。

――メディアに出る女性で白髪の方は珍しいと思います。
近藤サト私は7月11日で50代になりましたが、ここまで白髪なのは早い方。同窓会に行ってもここまで白髪なのは私だけ。でも、人に何を言われようが気にしなくなりました。「ハイハイ」って(笑)。頑張って若作りしても、若い子にはバレるんです。「変わらないですね」は「変わったね」っていうこと(笑)。私が白髪でメディアに出るようになって、20代のスタッフに「かっこいいですね」って言われて、それはちょっと本音かなと思った。もちろん、白髪染めをしている人も素敵ですが、“白髪のまま”という、それぞれの価値観があっていいと思うんです。

――確かに、最近は「年齢に抗うこと」が当たり前という風潮はあると思います。
近藤サト私の年齢だと内面の美が顔に出てきちゃう。だから表面を綺麗にコーティングしても、内面がイケてない人はイケてなく映っちゃう。「化粧してなくても魅力的だね」っていうのを目指そうと思います。

ナレーションは“生き方そのもの”が露呈する仕事 「白髪でアナウンサーの仕事をもう1度やりたい」

――今はナレーターとしてのお仕事が多いわけですが、ナレーターという仕事の魅力は?
近藤サト奥が深い仕事だと思います。言わば、ナレーターってTV番組の“影のフィクサー”みたいなもので、声だけで番組のカラーを決定するので責任重大です。でも、ナレーターも優秀な方が山ほどいて、プロ同士がしのぎを削っている。しかもこの仕事は息が長く、80代や90代の現役の方もいて、仕事に対する気合も凄いんです。

――ナレーターとしての個性を出さないと埋もれてしまいますね。
近藤サト厳しい仕事ですが、楽しいのは自分の声色や主観が番組に出ること。例えば、ドキュメンタリー番組って作ってる人の主観が出ますが、ナレーションもどう読むかで番組の見え方が変わるんです。その主観とは私の生き方そのもので、それが露呈するのはある意味怖いですが、とてもやりがいもある。フジテレビに入ったばかりの頃に「声は人なり」と教えられて、私の師匠の元NHKアナ・加賀美幸子さんは「言葉は人」とおっしゃっていました。つまり、声には“その人の人となり”がすべて出るもの。だからこの仕事は難しいけど、とても楽しいです。

――50代となっての目標を教えてください。
近藤サト「これがしたい」というのはないです。でも、「もう一度やり直したい」っていうのはあります。局アナ時代にニュースを7年間読んできましたけど、「今だったらこうできるのに」と思うことがあります。時すでに遅しかもしれないですが、女性のアナウンサーやキャスターで白髪のヘアスタイルでニュースを読んでる人はいない。私じゃなくてもいいんだけど、誰かそういう女性アナウンサーがいたら、発する言葉が素直に受け取られるんじゃないかと。

――もっと自然体のアナウンサーがいてもよいと?
近藤サトもちろん、20代の女性が読むニュースも美しいけど、白髪のアナウンサーが問題提起したら、その気持ちがより伝わることもあるのではないかと思っています。TVのドキュメンタリー番組で、縁側に座ったおばあちゃんに聞いた話がすごく心に染みることってありますよね、それは彼女たちが“ありのままの気持ち”を、“ありのままの姿”で語っているから。私も、そういうアナウンサーの仕事がどこかでできたらいいなと思っています。
『ひるキュン!』毎週月曜〜金曜
放送/MX1、デジタル9ch
時間/12:00〜12:55 生放送
MC/田中みな実 
アシスタント/徳光正行

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