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ORICON NEWS
Eテレ、闇が深過ぎる“大人の人形劇”で次なる挑戦か
『ねほりんぱほりん』MCの山里亮太(C)ORICON NewS inc.
訳ありゲストにも遠慮なし 真っ黒な闇を深堀するトークショー
その第1回目の「偽装キラキラ女子」では、キラキラ女子アカウント(すべて“自称”だが、美人で育ちがよくハイスペックな彼氏がいるけど合コンも欠かさないとツイートをしているアカウント)を持つアカウント名「港区わがままOL」のリコさん(仮名)が登場。プロフィールは、「綺麗なものと甘々な言葉が大好物。両親に甘やかされて育ってしまいました」だが、リアルな姿は関西の“ド田舎”に暮らす年収250万円の地味OLで、東京に来たことは数回しかないという、完全な偽装アカウントだった。
土地勘と写真は月額540円(税込)のグルメサイトから引っ張ってきたというから、“真っ黒”すぎるのだが、「私はかわいくなかったから子どもの時から誰にも見向きもされなかったが、人気者の話にはみんな納得していた。大事なのは“何を”言うかではなく“誰が”言うかだ」といったリコさんの言葉は、“真理”を突いているとも言えるし、ネットでの「闇が…深い…深すぎる」という反応にも納得できる。
Eテレの十八番・人形劇が本音を引き出すエッセンスに
そうした“人形劇効果”は、例えば「元薬物中毒者」の回で、薬物中毒ながら子育てしていたエリさん(仮名)がハイテンションで当時を語ったあげく、「また薬物やる?」とモグラに聞かれると、「やりたくないと言ったら嘘になる」とつい本音を吐いてしまったりするところに現れている。しかし、そもそも「教育テレビ」とも呼ばれていたEテレで、こんなに過激な番組をやって大丈夫なのかと心配になるほどだ。
挑戦を続けるEテレだからこそ生まれた人形劇の未来系トーク番組
もちろん、そうした背景には、広告収入なし・受信料徴収・交付金といったビジネスモデルの違いもあるだろう。しかし、今のNHKがテレビ界の視聴率競争において“勝ち組”であることは間違いないし、E テレの数々の実験番組は民放を圧倒しているようである。E テレの『ねほりんぱほりん』に対する冒険も、新たなトークバラエティ番組、さらには新たな人形劇の未来系を提示しているのかもしれない。