アイドル顔負けの“神対応”!? イマドキの演歌女子事情
握手会の“元祖”は演歌歌手? 神対応も話題集める
新曲を発売した演歌・歌謡曲の歌手がレコード店でイベントをするという販促キャンペーン自体は昔からあるものだ。現在主流となっている“会える”アイドルグループが販促イベントとして握手会を実施する遥か昔から、店頭で新曲を歌い、ファンと交流してきた。昨年の『紅白』初出場を果たした山内惠介は年間100回を超えるキャンペーン、さらに視線を合わせながら丁寧に握手する“神対応”で注目を集めたが、こうしたキャンペーンでの歌手とファンとの距離は年々近くなっていると、松永氏は話す。
「自撮りアプリ」で可愛く撮影 若者らしい感覚でアプローチ
演歌・歌謡曲の歌手のTwitterやブログといっても、何も固いモノではない。気軽に日々の出来事を写真とともに綴り、時には今流行りの“自撮りアプリ”を使って撮影した可愛い写真を投稿する。今どきの若者らしい使い方をしているのだ。こうしたツールを使うことで、ファンもより親近感を抱くことができ、歌手とファン、相互でのコミュニケーションも図れる。「今の若い歌手の方は、本当に見せ方が上手だなと思います。今までは握手といっても、丁寧ではありますがどこか“一方通行”な部分もありました。でも、最近の若手の握手を見ていると、楽しそうに会話がはずんでいるんですよ。もちろん、本人の歌唱力があることが大前提ではありますが、歌・ルックス・親近感…様々な要素を兼ね備えた子が人気が高い傾向があると思います」(松永氏)
では、実際に若い歌手はどんなアプローチでファンを獲得しているのか? ここからは、今後ブレイクが期待される“演歌女子”たちにフォーカスし、その魅力をひも解いていく。
得意の“絵”でライブのチラシやCDのジャケットも手掛ける
氷川きよしらを送り出した作曲家・水森英夫氏の門下生として修業した出光仁美は、当時のコロムビアミュージックエンタテインメント(現日本コロムビア)の創業100周年記念アーティストとして、2010年4月に「おんな七厘・神楽坂」でデビュー。耳に優しく響く澄んだ高音の歌声の魅力、着物が似合う和風の整った顔立ちと、コンサートなどで見せる天然キャラクターのギャップで人気を獲得。同社の演歌アイドルユニット「コロムビア・ガールズ・コレクション」にも参加し話題を集めた。美大出身で絵を得意としており、彼女らしい温もり溢れるタッチの独創的な世界観の絵が魅力。デビュー時から更新しているブログでイラストを公開しているほか、ライブのチラシやCDのジャケットのイラストなども手掛けている。2015年11月発売のシングル「涙のお酒」では、一人でお酒を飲みながら涙にくれる恋を失くした女性の心情を切なく歌い上げた。
2015年11月18日発売
★出光仁美 公式HP(外部サイト)
★公式ブログ「鶴は千年、仁美は万年」(外部サイト)
ブログでは杜このみとの“デート”も 卓越した表現力が魅力
2013年5月に「泣いてひとり旅/夕焼け桟橋」でデビューした水城なつみは、“四世代の同居”という環境で育ち、幼いころから演歌、民謡に興味を持つようになったという。小学5年生の頃から地元の歌謡アカデミーで指導を受け始め、2005年、小学6年生の時に「歌謡文化アカデミー(KBA)」主催の「キングレコード歌謡選手権」に初出場。2012年には全国決勝大会で高校生初のグランドチャンピオンに輝く。こぶしが回る芯の通った歌声、卓越した表現力が魅力で、演歌・歌謡曲のファンを虜にしている。普段は着物姿で切なく歌い上げているが、日々の出来事を綴るブログでは20代らしい一面も見えており、先日はデビュー日が同じ女性演歌歌手・杜このみとの“遊園地デート”の写真をアップし、好評を得た。そんな平成生まれの女の子だが、2016年5月発売の1stアルバム『ウタツグミ』ではシングルや新曲のほか、昭和の名曲のカバーにも挑戦し、“昭和の歌心”に迫っている。
2016年1月27日発売
2016年5月25日発売
★水城なつみ 公式HP(外部サイト)
★公式ブログ「なつみかん日記」(外部サイト)
写真アプリで撮影した“自撮り”も好評 民謡で培った確かな歌唱力
2013年5月に「三味線わたり鳥」でデビューした平成生まれの杜このみは、江差追分を中心に北海道民謡を学び、小学6年生で「江差追分全国大会少年の部」で当時、史上最年少優勝を果たすなど、子どもの頃から数々の民謡の大会で優勝を重ねてきた。民謡で培ってきた歌唱力は確かなもので、可愛らしいルックスからは想像もつかないほど力強く伸びやかな歌声を響かせる。Twitter、ブログに力を入れており、若者に流行している写真アプリなどを使って撮影した“自撮り”写真なども投稿。先日はデビュー日が同じ女性演歌歌手・水城なつみと遊園地へでかけた際に撮影した2ショットの自撮り写真を投稿し、ファンから「可愛い!」と絶賛されていた。デビュー4年目に突入し、着々と人気を伸ばしており、恋に葛藤する自分の心情を群れからはぐれた“鴎”に重ね合わせてドラマティックに歌い上げた最新シングル「鴎の海峡」では、自身最高となる総合25位を記録した。
2016年4月20日発売
★杜このみ 公式HP(外部サイト)
★杜このみ 公式Twitter(外部サイト)
★公式ブログ「杜このみ enjoy life」(外部サイト)
Facebookも積極的に活用 “山形のひだまり娘”
2010年に「弦 哲也 北区(きた)の演歌座2010」で行われた新人歌手発掘オーディションで大賞を受賞し、作曲家・弦 哲也氏の門下生となる。2014年1月に恋人を追って都会から山形へ来た少女の一途な恋心を描いた「さくらんぼ 恋しんぼ」でデビューした。陽だまりのように優しく力強い歌声はもちろん、22歳らしい清楚でおしゃれなファッションに身を包み、王道の演歌・歌謡曲のアイドルといった雰囲気も感じさせ、“山形のひだまり娘”というキャッチフレーズを持つ。彼女も若い女の子らしく、TwitterやFacebookを活用して日々の様々な出来事を発信しており、自撮り写真や、気になったできごとを動画などにおさめて投稿。かたや近所の飲み屋で“ハイボール”を呑む様子なども投稿し、親しみやすいキャラクターに注目が集まる。故郷への思いを歌った2016年3月発売の「故郷さん、あいたいよ」は、誰の心の中にもある日本の原風景が浮かぶ心温まる曲となっている。
2016年3月9日発売
★工藤あやの 公式HP(外部サイト)
★工藤あやの 公式Twitter(外部サイト)
★工藤あやの 公式Facebook(外部サイト)
Twitterで日常の出来事をリアルタイムに更新 歌は“ど演歌”のギャップ
2015年2月、18歳の時にシングル「会津・山の神」でデビューした新星。『NHKのど自慢』出演をきっかけにスカウトされ、高校在学中から作曲家・四方章人史のレッスンを受けて、「どんと響く、直球ボイス!」のキャッチフレーズでデビューした。そのキャッチフレーズ通り、こぶしを効かせた力強い“ど演歌”を歌っていながら、リボンやフリルがついた可愛らしいワンピースを着用し、メイクも今風で、フレッシュな魅力を振りまいている。Twitterを頻繁に利用しており、キャンペーンの情報から先輩歌手との2ショット、日常の様々な出来事などをリアルタイムで更新。そのマメな更新ぶりは、ファンからも好評を得ている。2016年に発売された最新シングル「望郷恋歌」は、デビューから1年、20歳を迎えた彼女が故郷への思いを歌う等身大の望郷演歌。彼女の故郷・福島をテーマにしたスケール感のある作品となっている。
2016年2月3日発売
★津吹みゆ 公式HP(外部サイト)
★津吹みゆ 公式Twitter(外部サイト)
★公式ブログ「つぶきのつぶやき」(外部サイト)
“巫女”経験からくるほんわかした雰囲気 ブログも開始
2015年に「2015年日本クラウン新人オーディション」で最高賞となるグランプリを獲得し、“開運演歌女子”をキャッチフレーズに2016年4月に「紅花慕情」でデビューしたばかりの平成生まれのフレッシュな新人。小学6年生から山形県歌謡振興会に所属。中学3年生の頃に演歌に興味を持つようになり、作曲家・聖川湧氏の門下生として修行に励んでいた。2015年一杯まで山形県の「出羽三山」の巫女を務めており、デビュー作のジャケット写真は巫女風の衣装を着用し、MVは雪深い山奥の神社の巫女の生活を描いたものとなっている。心の奥まで染み渡る伸びやかな歌声、明治時代の女性を思わせる日本人の心を持ったキャラクター、巫女らしいおっとりとした話し方で注目を集めている。2016年4月よりブログをスタートしており、日々の出来事や、衣装の巫女姿とは違った雰囲気の普段着の写真などもアップ。ファンから様々なコメントがついている。
2016年4月6日発売
★羽山みずき 公式HP(外部サイト)
★ブログ「開運演歌女子日記」(外部サイト)