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遠藤久美子、20年を振り返る「ショートカット反抗期がありました」
⇒年齢を重ね落ち着いた大人の女性に…エンクミ動画インタビュー
ショートヘアで元気いっぱいというイメージが強かった
遠藤久美子 お話をいただいたときは私もびっくりしました。この20年の間で数える程度のグラビアという、それくらい経験も少なかったですし、何より「36歳の私が大丈夫?」って。でもネットなどの反応を見ていると、わりと好意的に見てくださった方が多かったようで、特に同世代の方が「年齢を重ねて、今もこうやって頑張ってるんだね」というふうに見てくださったのはうれしかったですね。
──特に同世代には「エンクミ=元気で明るくて天真爛漫」というイメージを持っていた人が多かったと思います。それだけに、大人っぽくしっとりとした“今”の遠藤さんに驚いたという声もあったのでは?
遠藤 そうですねぇ。でも元気がなくなったわけじゃないんですよ(笑)。カメラマンさんがとても上手に気持ちを持っていってくださったというか、「笑ってみようか」とか「元気な感じで」とか一言もおっしゃらない方だったんです。だから私もきれいな景色を前にしたら純粋に「ああ、きれいだな」という気持ちになれたし、楽しくなったら自然に笑顔が出たし、そんなふうに無理に心を動かされることなく、自然にそのままの表情が出せたんだと思います。
──やはり芸能界でお仕事を始められた当初は「笑って」って言われたら、無理にでも笑わなきゃ、みたいなところもあったのでしょうか。
遠藤 そういうイメージを求められていたところはありましたね。ショートヘアで元気いっぱい、という。実は私、元々ロングだったんですよ。でも、たまたま部活のバスケ部で髪を切った頃にスカウトされて、その髪型のままデビューしてしまって……本当は高校を卒業したら伸ばそうと思ってたんです。ただ当時の事務所の方針で、「覚えてもらうためにしばらくはショートで行こう」ということになって。でもショートって飽きるんですよね。だからショートカット反抗期というか、ちょっと反抗して伸ばした時期もあったんですけど、でも結局ショートに収まるんですよね。私の性格上、きれいに髪が伸ばせなくて(笑)。
「つまらない女」に妙に納得してしまった
遠藤 アハハハ。「私、つまらない女なんです」というテーマの回だったんですけど、もともとは自分から言った言葉じゃないんですよ。当日、台本を渡されたらそう書いてあっただけで。ただ、逆に「あ、そうか」と妙に納得もしたんですよね。この年齢の女性が、一人でフェスに行ったり、手芸をやったり、落語を聴いてたりするのって、イコール「つまらない女」というふうに見られるんだなって。
──「つまらない女」というテーマに選ばれた経緯は聞いていますか?
遠藤 収録の前の打ち合わせで、ディレクターさんと休日の過ごし方みたいなことをいろいろお話ししたんです。その時に「大人っぽくなられましたね。本番当日もキャラを変えないで、今日のそのままの感じで来てくださいね」と言われたんです。キャラも何も、打ち合わせでしたから、真面目に普通に受け答えをしていただけなんですけど──。
──そして当日、台本を渡されたら「つまらない女」というテーマになっていたと。
遠藤 アハハ。でも別に自分のことを面白い人間だと思ってないですし、一概に間違ってないなと。「そうか、『つまらない』って的確な言葉かもな」って解釈しました。
──でも今どき、30代女性が一人フェスに行ったり自分の好きなことをしたりして休日を過ごすのって、ぜんぜん普通じゃないですか?
遠藤 もしかしたら男性からすると、結婚して子どもがいていい年齢の女性が……みたいなところもあるのかもしれないですね。
──なるほど。でも「つまらない」というよりも、むしろ「自立した女性」といった方が的確のような気がします。一人で休日を充実されてる遠藤さんに共感した女性は多かったと思いますよ。
遠藤 そうだと嬉しいです。あとは「キャラを変えないでください」と言われたので、普段と変わらない感じで出たのも「つまらない感」に繋がったのかなと。これまでバラエティに出るときは、「よしっ」という感じでスイッチを1個2個入れる感じでテンションをあげていたんですよ。キャラを作るともまた違うんですけど、やっぱり芸能のお仕事ってその場その場で求められる役割がありますから。