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『non-no』が人気タレントを多く排出するワケ

モデルから女優、タレント業に進出するケースは多く、エンタテインメントシーンで幅広く活躍するモデル出身タレントは後を絶たない。そんななか、ここ最近で特徴的なのが、ファッション誌『non-no』(集英社)専属モデルがシーンを席巻していること。その背景にはなにがあるのだろうか。

◆2000年代半ばと様変わりしている勢力図

 最近話題になった女性タレントといえば、『ヘーベルROOMS 「その理由は、部屋」篇』CMの久慈暁子が真っ先に挙がる。「100人の男が私のウインクに気絶して」というテレビ画面の前で、さらに何万人の男性視聴者が気絶したのでは……と言われる可愛らしさが抜群。

 CMでは『コナミ ワールドサッカーコレクションS ギャル監督篇』の遠藤新菜もいる。勝利監督インタビューで「本田選手にどんな指示を?」と聞かれて「マジ気合ーい」とチャラく答えたりしつつ、その美形ぶりが際立っていた。

 このふたりには共通点がある。ともに『non-no』の専属モデルだ。最近、ほかにもnon-noモデルのメディアでの活躍が目につく。『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)の「3色ショッピング」に出演する鈴木友菜は、ホンワカした佇まいと相まって「かわいすぎ」といった声が番組Twitterに数多く寄せられた。ちなみに、『ZIP!』(日本テレビ系)などに出演している日本テレビの新人アナウンサー岩本乃蒼も、2010年の『ノンノモデルオーディション』のグランプリ。慶応大学在学中は同誌でモデルをしつつ、『ZIP!』にレギュラー出演していた。

 モデルから女優、タレント業に進出するケースは多いが、以前は赤文字系ファッション誌の出身者が目立った。藤原紀香、米倉涼子、長谷川理恵、伊東美咲、長谷川京子らがそう。1誌で70万部を発行していた2000年代半ばの黄金期には、OLらに圧倒的支持を得た蛯原友里に押切もえ、山田優の3人が引っ張り、彼女たち自身のテレビ出演も増えた。最近でも山本美月の女優活動などは目を引いているが、non-noモデルたちの勢いが今は目立っている。

◆テレビタレントに求められる資質の変化

 もちろん、すべてのモデルがテレビ進出を目指しているわけではなく、モデルにほぼ専念して人気を得ていることも多い。女優やタレントになるのが“上がり”ではない。ただ、出版不況のなかでも、『non-no』は2014年上半期にファッション誌4位の販売部数20万5162部(日本ABC協会発表)と比較的好調。そのうえ、『non-no』ではモデルから広範な活躍に至った桐谷美玲、大政絢、本田翼らが専属として名を連ねているため、後に続こうと逸材が集まる傾向もある。

 また、赤文字系では“モテ”を追求してフェミニンを押し出すのが伝統。歴代モデルの顔ぶれも憧れ目線で見られるタイプが多い。それに対して『non-no』はカジュアルガーリー路線で自然体。モデルは自慢の友だちぐらいのイメージと繋がる。テレビタレントに求められる資質が“高嶺の花”タイプから“キャンパスの人気者”的な親近感になっていることも、non-noモデルの活躍は反映しているかもしれない。

 冒頭に挙げた3人ほか、現在のnon-noモデルには可愛らしいタイプが多い。なかでも今、男性にも注目されつつある専属モデルがいる。昨年の「ノンノモデルオーディション」で、グランプリの久慈暁子や遠藤新菜らとともに選ばれた鈴木優華。18歳でキラキラ輝く感じの美少女だ。トリンドル玲奈、菜々緒らを輩出した芸能事務所・プラチナムプロダクションの所属でもあり、CMなどきっかけがひとつあれば一気にブレイクする気配もある。
(文:斉藤貴志)

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